アンケート

保育士さんが「辞める」理由とは?100人に聞いたホンネ

皆さまは今の職場に満足していますか?長く働いていれば、少なからず職場に対して不満が出てきたり、「辞めたい…」と感じることも少なくないはず…今回は100人の読者さまに、保育士さんのホンネをお聞きしてみました!

97%が「辞めてやる!」と思った経験あり!

頬に手を当てる保育士
今回は保育士さんを中心とする【保育のお仕事レポート】の読者さま100人に、独自のアンケートを実施。働いていて思わず「辞めてやる!」と思ったご経験の有無について伺ってみました。調査の結果、「辞めてやる!」と思ったことがあると回答したのは、全体の96.9%。ほとんど全員に近い方が、一度は仕事に大きな不満を抱えた経験があることがわかります。
意識調査グラフ

 

60%以上のケースで職場の人間関係に原因が…

落ち込む動物のイラスト
では実際にどのような時に仕事を辞めたいと感じるのでしょうか。調査によれば、その原因して最も多く挙げられているのが、「上司・同僚との人間関係上の問題」で63.9%、次いで「業務量や残業の多さ」が19.8%、「園長・施設長に対する不満」が16.7%。園長や施設長との関係性も含めると、実に80%もの方が、職場内の人間関係が原因となり、不満を持っていることがわかります。
意識調査グラフ3

ではアンケート調査で得られた回答を、カテゴリ別に分類し、第5位まで詳しくご紹介していきましょう!

【第1位】上司・同僚との人間関係上の問題63.9%

保育士さんのお仕事のイラスト

面倒なことは全て任される。そして、失敗や伝達忘れなどの責任は全て背負わされた。(20代女性)
職場の上司からの度重なる言葉の暴力で、体調不良になり、体を壊してその職場をやめた。(20代女性)
先輩からは指導ではなく、嫌味、批判ばかり。誰かしらが誰かの悪口を言っている。(20代女性)

上司と意見が合わない、陰口を言われるなど、人間関係でストレスを抱えているケースが、とても多くみられました。中には理不尽な職場いじめにあって、身心の健康を害され、退職を余儀なくされたという方も…。

【第2位】業務量や残業の多さ19.8%

休みがない。仕事量も多く、いつも仕事に追われている。(20代女性)
書類も山積み、行事は次から次にやってくる… 軽く鬱のようになって、仕事に行けなくなり、本気で辞めようと考えた。(20代女性)

保育士の仕事は本当にハードです。日々一人ひとりの子をしっかり観察し、保育し、連絡帳に様子を記載しながら、膨大な事務や雑用を並行してこなします。子どもが大好きで入ってきたはずなのに、子どもとしっかり向き合える時間が少なく、業務に追われることがストレスになることも多いようです。
 
労働基準法では、定時を過ぎた分の残業代の支払いを義務付けています。しかし、そのルールを無視して「慣習化しているから」「新人には出さない」など、独自の決まりを設けている職場も少なくありません。中には、業務時間外や休日に研修や勉強会を行う所もあり、手当がつかないケースもあるようです。

【第3位】園長・施設長に対する不満16.7%

フード付きの服を着る赤ちゃん

園長に言われた通りに仕事をして、次の日そんなこと言ってないと言われた。なにか問題が起きた時、あたし責任取らないから!と逃げた。(20代女性)
指示されたことが数日後には、別の指示に変わっている。「園長が言ったんでしょ!」と頭に来る。更にそれを人のせいにする…。(40代女性)

園長の方針ややり方に不満を持つ声も多く挙がっています。雇い主でもあるため、何も言えずに不満を抱えている方も多いようですね。

【第4位】園が職員を守ってくれない6.1%

保護者からの理不尽なクレームを受けた際、守ってもらえなかった。(20代女性)
園長から、私は何があっても責任は取れません!と公言された。園の責任者としてありえない!と思った。(30代女性)

責任の押し付けなどがあれば、働く意欲は一気に下がってしまいますよね。職員が安心して働ける環境を整える、それも事業者側が果たさなくてはならない一つの責務でもあるのではないでしょうか。

【第5位】保護者とのトラブル/給与面の不満3.0%

忙しそうに働く女性のイラスト

残業手当がつかないのがキツい。(30代女性)
給与が上がらない。(50代女性)
保護者からの理不尽なクレームがあった時。責任をすべて押し付けられると辞めたくなる。(30代女性)

保護者からのクレームや、度を越えた要求にストレスを感じている方も。保育者としての想いがうまく伝わらないことが、トラブルにつながってしまうこともあるようですね。
 
平成25年の保育士全体の平均年収は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査によれば310万円。これは全職業の平均より100万円ほど少ない金額をなっています。子どもの命を預かる責任を持ちながらの低賃金、というアンバランスさにも、不満が集まっています。
 

「辞めてやる!」と思った後に実際に取った行動は?

悩む保育士の女性
今回のアンケートでは辞めたいと思うほどの大きな不満を抱えた後、皆さまがどのような行動をとったかについても伺ってみました。結果最も多くの回答があったのが「我慢しつつ働き続けている」というもので32.1%、また「実際に仕事を辞めた」「現在転職を検討している」という回答もそれぞれ22.1%に及びました。
意識調査グラフ

 

不満が解決しない場合は・・・?

困り顔の女性のイラスト
今回調査を行った職場への不満、共感できると感じた方も多いのではないでしょうか。こうした不満を抱えている場合、まずは信頼できる上司や同僚に相談してみましょう。しかし改善に向けて努力をしても一向に状況が変わらない場合には、いったん外の環境に目を向けてみてもいいかもしれませんね。
 

保育のお仕事の人材紹介サービスでも、皆さまのお仕事探しをサポートいたします。ご希望条件に添った求人をご提案するだけでなく、働く環境のことなど、一人ではなかなか得られない情報をチェックしながら、効率よくお仕事探しができますよ!どうぞお気軽にご相談くださいね!
 

編集者より

ティータイムのイラスト
思い返すと編集者自身、「辞めたい」と感じた原因の多くは、職場の人間関係と業務量だったように思います。毎日通う場だからこそ、特に人間関係は大きな要素になります。職場を選ぶ際には、事前に見学に行く、保護者の口コミを見る、キャリアアドバイザーに様子を聞いてみるなどできるだけ情報収集を心がけて、後悔のない就職・転職をしたいものですね!
 
皆さまが日々生き生きとご活躍できますよう、応援しております。

【アンケート実施概要】
・実施期間:2015年6月1日~6月15日
・実施対:
 保育士(80.2%)・幼稚園教諭(10.7%)
 その他保育関連職(5.3%)・その他(3.9%)
・回答者数:100人(平均年齢:32.6歳)
・男女割合:女性/97.7%・男性/2.3%
・回収方法:facebookおよびLINE@で告知
 
※ご協力いただきました皆さま、貴重なご意見をありがとうございました!

 

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