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職務経歴書は、今までの自分自身のキャリアや、身につけたスキルなどを、応募先にアピールするための書類のこと。転職を希望する保育士さんにとっては、とても重要なものですが、「履歴書といったいなにが違うの?」「どうやって書けばいいんだろう……」とお悩みの方も、多いのではないでしょうか。

今回は、はじめて転職活動をする保育士さんにもわかりやすいよう、見本を提示しながら、職務経歴書の書き方をご紹介していきます。

職務経歴書とは?

悩む保育士さん
職務経歴書とは、その名のとおり、自分自身の職歴、つまりどのような保育園や企業で、どれだけ勤めてきたのか、また、そこでどのような実績をあげ、どのようなスキルを身につけてきたのかをまとめた書類です。

職務経歴書はいわば自分自身の「プレゼン資料」。職歴はもちろん、どのような姿勢で仕事に取り組んできたのか、今後、どのように経験を活かしていきたいかなど、幅広くアピールできますよ!

 

履歴書との違いは……?

履歴書は主に、氏名、住所、連絡先、学歴や職歴などの基本的なプロフィールを示す書類ですが、職務経歴書は、その職歴の部分にさらにフォーカスして、業務経験や知識、スキルなどを示す役割があります。

【履歴書】
自分の基本的なプロフィールを紹介するための書類
【記入項目】氏名・住所・連絡先・学歴・職歴・通勤時間・扶養・志望動機など
【職務経歴書】
業務経験や知識、今まで身につけたスキルなどをアピールするための書類
【記入項目】職歴・就業先の情報・経験した業務の内容・身につけた知識やスキル・自己PRなど

履歴書の場合には、ある程度書式のフォーマットが決まっていますが、職務経歴書の様式は自由です。自分がアピールしたいポイントに応じて書き方を工夫するとよいでしょう。

採用担当に「会ってみたい!」と思ってもらうためにも、これから紹介する書き方を参考に、しっかりと作成するホィ!

 

職務経歴書の基本の書き方

職務経歴書1
職務経歴書2

職務経歴書3

※見本は一部職務経歴を省略しております。
※記事の最後には、すべての経歴を記入した職務経歴書の見本を掲載しております

一般的に職務経歴書は、パソコンで作成します。A4サイズの白無地の用紙に横書きで作成します。枚数については、転職の回数や、経験年数などによって異なりますが、多くても5枚以内にとどめるようにしましょう。書ききれない場合には、アピールしたい職歴を絞り込んで、他の経歴は別添資料にすることもできます。

なお、書類を作成するソフトウェアも自由ですが、Microsoft Word(マイクロソフト ワード)で作成するのがオススメです。

パソコンを持っていない場合には、インターネットカフェやパソコンのある図書館などを利用しましょう!

書き方にはいくつかありますが、主な書き方として「編年体形式」「逆編年体形式」「キャリア形式」があります。

職務経歴書の主な書き方
編年体形式 時系列に沿って職務経歴をまとめる方法
逆編年体形式 直近の職歴からさかのぼって職務経歴をまとめる方法
キャリア形式 業務内容やプロジェクト単位で職務経歴をまとめる方法

今回は「編年体形式」の見本を使って、書き方をご紹介していくホィ!

 

作成の際に注意することは?

職務経歴書を作成する際には、次の点に注意しましょう。

  • ・業務の概要などは箇条書きなどで見やすくまとめる
  • ・変換ミスや誤字脱字に注意する
  • ・各項目には見やすいように見出しをつける
  • ・(株)などの略語は使わず正式名称で書く
  • ・自分なりの工夫を盛り込む

では、ここからは項目ごとに、詳しく書き方を解説していきましょう。

日付・タイトル・氏名の書き方

職務経歴書1

■日付
右上に日付を記入します。書類の作成日ではなく、先方へ提出する日付なので注意しましょう。郵送の場合には投函する日を記入します。和暦か西暦かは書類全体で統一し、履歴書など他の提出書類とも合わせましょう。
■タイトル
日付から1行ほど下げた中央に、「職務経歴書」というタイトルをいれます。フォントを大きめにし、太字にするなどすると、見やすくなります。

■氏名
タイトルの右下に氏名を記入します。読み方が難しい場合などには、ふりがなをふっておくとよいでしょう。

職務経歴書の概要の書き方<

概要

■概要・要約
まず【職務経歴の概要】【職務経歴要約】といった小見出しをつけましょう。今までの職務経歴を、要約してまとめます。経歴によって文章量は変わってきますが、転職回数が少ない場合などには、200~250字程度にまとめると読みやすくなります。

例)
ウェルクス学園大学社会学部社会学科を卒業後、正規職員として社会福祉法人〇〇、××保育園に入職、0歳児と1歳児クラスの副担任、担任業務を担当いたしました。結婚を機に退社しその後は育児に専念しておりましたが、子育て経験を活かしたいと考え、20〇〇年に社会福祉法人○○○○ウェルクス保育園に入職、5年間で、3~5歳児クラスの主担任を任され、現在は5歳児クラスを受け持つとともに、地域の子育て支援の担当業務、行事の担当者など、幅広い業務に携わっております。

どんなことを書くか迷ってしまったら、職務経歴の詳細をすべて記入したあとに書いてもよいホィ!

 

職務経歴欄の書き方(勤務先・運営主体の情報)

勤務先・運営主体の情報

勤務した保育園、その運営主体の情報を記載します。見本のように「職務経歴」と小見出しをつけましょう。

見本の場合は編年体で作成しているため、「もっとも古い職務経歴」からはじまっていますが、逆編年体の場合には、「直近の職務経歴」から書きはじめます。

もしも職務経歴が多く、用紙5枚程度に収まらない場合には、長く在籍した勤め先や、自分がそこでの経験をアピールしたいと思う勤め先をピックアップしてまとめる方法もあるホィ!

■法人名
保育園の場合にはその園を運営する、社会福祉法人や株式会社などの名称を記入します。(株)などの略語は使わず、正式名称で記入しましょう。
■事業内容
運営主体の事業内容を記入します。ホームページの情報などから、わかる範囲で記入しましょう。
■資本金・従業員数など
必須ではありませんが、事業所規模がわかるように、資本金、従業員数などを記入します。いつの時点の情報なのかも、あわせて書いておきましょう。
■雇用形態
正社員・パートタイマー・アルバイトなどの雇用形態を記入します。保育士なのか、保育補助なのかといった職種も書いておくとよいでしょう。

見本では、運営する社会福祉法人の情報を、勤務先の保育園の情報と分けて書いているけれど、保育園の情報のなかに「法人名」などの項目を追加して、まとめてもOKです!

■保育園名
勤務先の保育園の名称を正式名称で記入します。園名が変わった場合などは、(現〇〇保育園)などと補足しておきましょう。
■園児数(定員数)・職員数
園の規模がわかるように園児や職員の数を記入します。定員に対して園児数が少ない場合には、(定員:〇名)などと補足しておくとよいでしょう。
■所属期間
入職から退職までを「○○年○○月~○○年○○月」という形式で記入します。採用担当が一目でわかるよう、(〇年〇ヶ月)というように、在籍した年数も明記しておきます。
■担当(配属)
「〇歳児クラス(〇名)主担任」など、担当した業務、配属を記入します。異動や係替えがあった場合は、それもあわせて時系列で書いておきましょう。

担当業務・力を入れたところの書き方

業務内容

自分のポジションや担当した業務、どのようなことに力を入れて取り組んできたかといった、業務内容の詳細を記入します。

「求めるスキルや経験があるか」「どのような姿勢で業務にあたってきた人物なのか」「採用したら意欲や熱意をもって仕事に取り組んでくれるのか」などをチェックする重要な項目ですので、できるかぎり詳細に記入するよう、心がけましょう。

■担当業務
その勤務先での配属や、経験した業務を記入します。書き方は自由ですが、箇条書きで記入すると読みやすくなります。

採用担当にアピールしたい経験業務を先に書くようにしましょう。

■業務において力を入れたこと
どのような仕事を担当したか、だけではその人の人となりは見えてきません。仕事をするうえで、どのような工夫をして、どんな成果を出したのか、あるいはどのような学びがあったのかなど、アピールポイントを記入しましょう。
■退職理由(異動理由)
なぜその勤務先を辞めたのか、あるいは異動になったのかという理由も書いておきましょう。

「経験を活かせること」をアピールするためにも、業務で工夫したことや、達成したこと、努力したことなど、しっかりと記入しておきましょうね!

 

資格・免許と特技・スキルの書き方

資格・スキル

履歴書にも資格や免許の記入欄がありましたが、職務経歴書にも保有免許・資格・表彰経験などを記載します。

■資格・免許
基本は取得年月とともに、時系列で記載します。ただし保有する資格が多い場合などは、保育、語学などのカテゴリごとに分類して記入する、業務に役立てられる資格から先に記入する、など書き方を工夫するのもよいでしょう。

履歴書に書ききれなかった資格は、ここでアピールしておきましょう。

■特技・スキル
たとえば、ピアノやペン習字など、保育士の業務に役立てられる内容であれば、特技としてアピールしておくとよいでしょう。また、PCスキルについては、使用できるソフトウェアなどもあわせて記入しておきます。

PCスキルは、別に項目を設けて記載してもわかりやすいホィ!

 

自己PRの書き方

自己PR

自己PRは、自分がどんなことをしてきたのか、何を身につけてきたのか、これからどのようなことを実現したいのか、などを伝えるためのもの。

採用担当に対して、「応募に対する熱意」や「採用したらどのように活躍できるのか」ということをアピールすることができます。

【自己PR作成のポイント】
・応募先がどのような人物を求めているかを意識する
・アピールする内容の根拠を示して説得力を持たせる
・「今後どうなっていきたいか」という未来の視点を持つ
・必要に応じてタイトルをつけるなどわかりやすくまとめる
・複数のアピールポイントを羅列しない
・人となりが感じられる内容を心がける

ありきたりな自己PRでは、どういう人物なのかが伝わらないよ!

具体的なエピソードを盛り込みながら、自分だけの自己PRを作ることが大切だホィ!

 

未経験の場合の自己PRは…

未経験の場合には、積極的に学び、ノウハウを吸収していける素直さや積極性、やる気があるかがポイントになります。

前職が他職種だった場合でも、積極性や意欲の高さはアピールできますので、自分がこれから「頑張っていきたい」という熱意を伝えるようにしましょう。

【キャリアアドバイザーのアドバイス】
採用担当は「続けてくれるのかどうか」という点も、注意深く見ています。メンタルの強さなどをアピールするのもよいでしょう。

 

(例文)
【素直な気持ちを持ち続けます】
素直さとは現状をきちんと受け入れ、他者のアドバイスを受け入れて成長に結びつけることだ考えています。

私は学生時代から、「自分の現状を客観的に見て把握すること」と「周囲に壁をつくらず意見を聞き入れられる環境を作ること」を心がけています。

たとえば、前職では毎日日報を書き、自分の現時点のスキルや、不足している部分を把握するようにしていました。先輩方とも積極的にコミュニケーションを取り、アドバイスはきちんと書き留めて定期的に改善出来ているかを見直すようにしております。

未経験ではございますが、保育士資格の取得で学んだ知識をもとに、実践の業務を通じて、保育士として成長したいと考えております。

【例】経験年数5年未満の場合の自己PR

保育士としての経験が浅い場合には、経験よりもその人柄が採用の大きな決め手になることが多いようです。もちろん業務で工夫してきた点や、努力したことは、記入してもよいですが、あわせて「人柄の魅力」や「ポテンシャル(可能性)」をアピールできると、よりよい自己PRになるでしょう。

(例文)
【学び続ける精神を大切にします】
私は、結婚前まで事務職として働いておりましたが、育児の経験を活かして、ふたたび働きたいと考えるようになり、専門学校に通って保育士資格および幼稚園教諭二種免許を取得しました。

保育業界は未知の世界で、現職の〇〇保育園では、発見と学びの日々でしたが、先輩方にも助言をいただきながら、次第に子どもたちの育ちに寄り添い、その時求めているものを感じ取り、育ちつつある力を伸ばすことに、やりがいと使命を感じるようになりました。

現在は、保育士として働きながら、とくに愛着形成期の乳児さんに対して、よりよい保育を提供したいと考え、通信教育でチャイルドマインダーの資格取得に向けて学習しております。

保育は、毎日の積み重ねであり、自分自身の学びや成長に、終わりはないと感じています。一人ひとりの育ちに寄り添った、愛情あふれる保育の実践を目指して、これからも前向きに学び、全力で子どもたちに向き合っていきたいと考えております。

【例】経験年数5年以上!ベテラン保育士の自己PR

保育経験が5年以上の場合、保育に関するノウハウはもちろん、マネジメント経験のアピールも重要です。

自分がどのようなことを心がけ、どう部下の指導などにあたってきたか、また、その経験を今後どう活かしたいかなど、具体的に書きましょう。

(例文)
【風通しの良い関係づくりに貢献しました】
私は現在○○保育園にて主任として、行事等の企画・立案、保育士20名の指導計画等の作成補佐、点検や、勤務シフト管理などを担当しております。

主任を任されて2年になりますが、管理職として私がとくに大切にしてきたのは、「保育士全員が発言しやすい環境づくり」と「若手保育士のフォロー」です。

新人の保育士などは忙しさや、保護者または他の保育士との関係性などに悩むことも多くあります。そのため1カ月に1度は必ず面談の機会を設け、不安な点や悩みを相談してもらえるようにしています。

またどんなに忙しくとも、積極的な声かけを行うことで、役職という壁を、できるだけ感じさせない関係づくりを目指してまいりました。

子どもたちに質の高い保育を提供するためには、保育士がまず前向きに、安心して保育に集中できる環境づくりが不可欠だと考えております。そのためにも、いままでのマネジメント経験と学びを活かして、よりよい保育の提供に貢献したいと考えております。

職務経歴書を書き終えたら……

筆記具
職務経歴書が複数枚にわたるときには、左上をクリップで留めましょう。ホチキスで留めるのは、先方がファイリングする際に不便なため、避けるようにします。

郵送する場合には、書類が折れたり、濡れてしまわないように、履歴書など他の応募書類とあわせて、クリアファイルに挟んだうえで、封筒に入れましょう。送付の際には、添え状(送り状)を同封するのも忘れないようにしましょう。

【▼封筒の書き方・送付のポイントについてはこちらの記事も参考に!▼】
【見本あり】 保育士さんの履歴書&志望動機の書き方~転職・中途採用向け~

これってNG?職務経歴書のQ&A

女性のイラスト
最後に、職務経歴書の作成で多いお悩みをチェックしてみましょう。

Q…買った履歴書に添付された手書き用紙ではダメ?
【A…見やすさの観点からパソコン作成がオススメです】
手書きの職務経歴書がNGという訳ではありませんが、履歴書よりも詳細な内容を記載するため、どうしても見づらくなってしまいがちです。

先方の読みやすさに考慮してパソコンで作成するのがベターでしょう。また、手書きの場合、職務経歴書の書き直しにはとても時間と労力がかかります。パソコンで作成しておけば、複数の応募先に書類を提出する際にも、軽微な手直しで対応ができるのでオススメです。

Q…パートやアルバイト経験も書いていいの?
【A…アピールできる経験ならば雇用形態は問いません】
非正規の雇用であっても、そこでの学びや成長を、応募先の業務に当てはめてアピールできるならば、積極的に経歴書に記載しましょう!ただし応募職種と関係のない経験をただ書き並べるのは逆効果です。
Q…たくさんアピールしたいので枚数を増やしたい…
【A…先方のことも考えて簡潔にまとめましょう】
多くのことをアピールしたいという意欲は素晴らしいですが、先方も忙しい中で書類に目を通しています。箇条書きなどで工夫しながら、簡潔にまとめるように心がけるとよいでしょう!

編集者より

女性のイラスト
職務経歴書の作成は、最初とても苦労するものの、ひとたび作ってしまえば、志望動機や自己PRを応募先に応じて差し替えるだけで活用できる、便利なPRツールです。

様式が自由であることに、戸惑いを感じるかもしれませんが、それは、言い換えれば「あなたらしさ」を発揮できるということでもあります。タイトルのフォントや罫線の使い方など、「見せ方」について工夫してみてもよいでしょう。

皆さま「らしさ」が応募先に伝わる職務経歴書となること、そしてそれがよいご縁につながることを心より願っています!

【見本】職務経歴書の書き方見本(省略なし)

職務経歴書
職務経歴書
職務経歴書
職務経歴書
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