キャリアアップ・資格

キャリアアップしたい保育士必見!「主任保育士」になるには

保育士さんがキャリアアップを考えたとき、まず思い浮かぶ役職が「主任保育士」や「園長」ではないでしょうか。
2017年からは「副主任保育士」や「専門リーダー」「職務分野別リーダー」という新しい役職も増えましたが、保育業界で長く働いていくことを思えば、いずれは主任を目指すことになるかもしれないですよね。

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そこで、今回の記事では、「主任保育士」の役割や仕事内容、なるために必要なことなどをまとめて紹介します。

主任保育士の役割とは?

主任保育士とは、保育現場で保育士を取りまとめるリーダーのこと。現場の最高責任者でありながら、園長の補佐にもついて園全体の運営を支える、いわば「管理職」の役割を担っています。
2003年度から認可保育園に主任保育士を配置するための国家予算が組まれたことで、現在では多くの認可園で専任の主任保育士が配置されています。

主任保育士は園全体の保育を見て、その環境を整える役割を担っています。そのため、クラス担任を持たずにフリーの保育士として働くのが基本のスタイルであるようです。
園長の不在時には、代理として外部の人と接することもあるホィ。さまざまな人をサポートする立場だから、コミュニケーション能力は欠かせないホィね。

仕事内容は主に3つ

主任保育士は、現場ではたらく保育士の業務調整を行いつつ、園長のサポートも行う責任あるポジション。保育園全体に携わることを主業務としているため、仕事の幅は一般保育士に比べてとても幅広いものとなっています。
主な仕事内容をチェックしてみましょう。

保育士の指導・相談対応

主任保育士は保育士達のリーダーのような役割を担っています。
保育の質の向上を図るスーパーバイザーとして、子どもとの関わり方や保護者対応のコツをアドバイスするなど、保育士に対する技術指導をすることが仕事のひとつ。
保育現場に関することだけでなく、月案やお便りをチェックして、書類仕事のやり方についてアドバイスするのも主任保育士の役目です。

また、同じ職場で働く保育士同士の人間関係について悩みをヒアリングしたり、より良いコミュニケーションをとれるように仲立ちするのも主任保育士の重要な仕事といえます。
園長、保育士双方の立場を尊重しながら、運営と現場をつないでチームワークを育んでいきましょう。

シフト管理などの中間管理業務

保育士のシフトを作成・管理するのも、主任保育士の担当になることが多いです。主任以外の保育士が作成する場合でも、確認する業務は必要になるでしょう。
子どもの人数と保育士の業務量を踏まえつつ、よりよい保育ができる勤務体制を考えなくてはなりません。

主任保育士には子供たちにとって良い保育環境を整える役目がありますが、同時に保育士達の働きやすい環境を考える必要があるのです。

各クラスのサポート・保護者対応

主任保育士の多くは担任クラスを持ちませんが、人手が足りないときにはクラスに入ってサポートすることもあります。
クラス内で課題のある子どもや保護者がいれば、担任と共に対応を考える手助けもします。現場の責任者として、各クラスの様子をよく把握して置くことが重要です。

また、主任保育士が保護者支援を担当することもあります。
ベテラン保育士としての経験を活かして保護者からの相談に乗ったり、担任の保育士が解決できないクレームに対応したりします。

そのほか、行事の企画運営を担当したり職場体験や実習生の受け入れ対応をしたり……園によってさまざまだけど、主任保育士は多岐にわたる業務に携わることになるホィ。

主任保育士になるには経験以外の要素も必要

主任保育士を選出される基準は園によって異なります。特別な資格は必要ありませんが、おおよそ勤続年数・経験・スキル・本人の意志が判断材料とされるようです。

勤続年数

内閣府の資料「技能・経験に応じた保育士等の処遇改善の仕組みについて」によれば、主任保育士の平均勤続年数は21年。
実際に公立保育園では、勤続25年以上の人が主任保育士になることが多いようですが、私立保育園では5~8年の保育士さんが主任に選ばれることもあります。

経験・スキル

上司として保育士へ指導や助言を行う立場であるため、「管理職・リーダーとしての理解」「保育の知識・技術の向上」「組織のマネジメント力」などが必須となります。
また、全国保育士会が主任保育士の特別講座を実施しているほか、厚生労働省から委託を受けた法人が主任保育士の研修を行っていることもあります。
任意参加ではありますが、スキルアップのためにも積極的に受講するとよいでしょう。

本人の意志

主任保育士は責任の重い役職であるため、積極的にスキルアップしていくことはもちろん、その役割を担うだけの高いモチベーションが必要となります。
主任保育士への昇格を希望する場合には、その意志や希望、熱意を上司へ伝えることも大切です。
今の園では昇格が難しい……という場合には、経験とスキルを身につけたところで主任保育士の求人に応募、転職するという手もあります。

給与・求人

平成29年度の厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、保育士歴10年~14年の30代前半男性の平均月収は25万6800円。同年代の女性で22万4500円です。
これに賞与が加えられて、平均年収は男性で405万5200円、女性で345万7700円となります。
主任保育士の場合はここに役職手当も加わるため、もう少し多めの額を受け取ることが多いようです。

ただし、主任保育士の給与額は園によってさまざまであるため、詳細なことはきちんと園に確認するようにしましょう。
月給30万円という高額を設定して経験者を募っている園もあれば、20年以上の勤続年数がありながら月給が20万円を切るという園もあります。公立や私立でも変わりますし、役職手当の額も地域や園によって大きな差があります。

編集者より

保育業界で長く活躍したい保育士さんにとって、キャリアアップはほぼ必ずと言っていいほど検討することになるものです。
この機にぜひ、役職につくことについて考えてみてくださいね!

参考文献・サイト

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