保育士として長く働くためには、産休・育休制度などのライフイベントに対応できる職場環境が不可欠。近年は職員の子どもを預かる”託児機能”を備えた園も多くあります。しかしこのような福利厚生制度は、実際に利用できなくては意味がありません。今回はこの託児機能について、保育士さんが魅力を感じているのか意識調査を行いました!
保育士さん100人に聞いた!「我が子を勤務する園に預けたいですか?」
今回は保育士を中心とした100名の読者の皆さまを対象に、自分の働く園に我が子を預けて働きたいと思うか伺ってみました。すると「思う」と回答したのは全体の22%にとどまり、77%は「思わない」と回答する結果になりました。
託児機能の充実は、保育士として働き続けるうえでプラスとなる要素ではありますが、実際に利用したいと感じる保育士さんはあまり多くないという現状が伺えます。
自園に預けたい理由「通勤に便利だから」
「自園に我が子を預けて働きたい」と回答された方に、その理由を伺ってみたところ、「通勤に便利だから」という回答が最も多く30.8%、次いで「信頼できる職員がいて安心だから」が23.1%、「熱を出したときなど素早く対応できるから」が17.3%でした。
自園に預けたくない理由「他の職員に気を遣うから」
一方「自園に我が子を預けたくない」と回答された方に、その理由を伺ってみたところ、「他の職員に気を遣うから」が最も多く33.3%、次いで「仕事とプライベートを混同したくないから」が26.3%、「自園の方針に共感できないから」が16.1%でした。
その他にも「我が子のことでは、素の“親”として関わりたい。(40代/女性)」「気になって仕事に集中できない。(30代/女性)」「我が子を悪く言われたくない。(30代/女性)」「子どもにとっても良くないと思う。(20代/女性)」などのご意見が寄せられました。
「私は自分の勤める保育園に子どもを預けました!」経験者の声
実際に職場である保育施設に我が子を預けた経験のある方に、ご感想を伺ってみました。一部頂いたご意見をご紹介しましょう。
◆「預けて良かった!」エピソード
◆「こんなところに困った!」エピソード
そのほかご意見には、行事に保護者として参加できないことの辛さについて書かれたものも多く見受けられました。メリットもありながら、一方でマイナスとなる要素も含んでいることが伺えました。
編集者より
自園に安心して子どもを預け、仕事に専念するには、職場の人間関係が良好で、信頼関係が構築できていなければ難しい場合もあるでしょう。また、公私混同をしない強い意志も求められます。
そういった意味では多くの方が「職場以外に子どもを預けたい」と思う気持ちも理解できる気がしますね。…とはいえ、現在は子どもの預け先がなく復職できない方も大勢います。利用するかは別として、託児が可能な園を職場に選ぶのも、賢い選択なのかもしれません。
・実施期間:2015年5月14日~5月30日
・実施対象:
保育士(85.0%)・幼稚園教諭(7.0%)
その他保育関連職(4.0%)・主婦(離職中など4.0%)
・回答者数:100人(平均年齢:33.1歳)
・男女割合:女性/98.0%・男性/1.0%・無回答/1.0%
※ご協力いただきました皆さま、貴重なご意見をありがとうございました!