子どもが成長する姿を間近で見守ることのできる保育のお仕事。大変なこともたくさんあるけれど、ふとした瞬間に「保育士になって良かったな…」と思わず感動してしまうような瞬間もあるものです。今回は読者の皆さまからいただいた、忘れられないエピソードをちょっぴりご紹介します。
世界で1番先生が好き!!
大好きな子どもたちに慕われること、これはもう何ものにも代えがたい喜びがあります。辛いことがあっても「大好き」なんて言われたら、思わず笑顔になっちゃいますよね!普段お母さんやお父さんしか味わうことのできない喜びを、ちょっぴり分けてもらえるのは、保育士という職業の醍醐味かもしれません。
成長を実感して思わず涙が…
他にも、昨日まで歩けなかった子どもが歩いたと、保護者の方から報告を受けて、一緒に喜び合ったという声も。大人になると、日々が大きな変化なく過ぎていくと感じることも多いですが、子どもたちの成長は本当に日進月歩。どんどんできることが増えていく子どもたちに元気をもらう場面も多いのではないでしょうか。
可愛い姿に思わずキュン!
先生のことが好きすぎて、ずっと一緒にいたいとピュアな気持ちをぶつけてくれる子どもたち。ちょっぴりくすぐったいような、あたたかい気持ちになりますよね。増えていく思い出のひとつひとつを大切にしたくなります。
私で良いのかな…を吹き飛ばした出来事
正直「本当に私で良いのかな…?」と悩んでいましたね。
そんな時、たまたまお休みの日に保育室へ行く用事がありました。部屋に入ると私の声が聞こえた瞬間、ご機嫌だった赤ちゃんが急に泣きだしました。いったい何ごとかと思い、赤ちゃんの傍に近寄って声をかけると、「くーくー」と甘える声が…。
傍にいた主任の先生が「先生に甘えているんだね。この子は自分の先生が誰だか、ちゃんとわかっているんだね~。」と仰っていました。
-こんなに小さくても、自分の先生がわかるんだ…。ちゃんと愛着関係ができているんだ…。その時そう感じて、自分で良いのだろうかと思い悩んでいたことや不安が吹き飛んでしまいました。
保育室のママとして、いっぱい愛情を注ぎ、いっぱいお散歩に行き、たくさんの時間を共に過ごしました。その子が9カ月の頃には後追いが始まり、私がお手洗いに入ると廊下で「まんまー!」と泣き叫び姿を探していました。お手洗いから出ると泣き顔で私に近寄ってきたので抱き上げると、にっこり笑顔を見せてくれて…。
…あぁ、保育士になって本当に良かったと思いました。
それから6年が経ちますが、その頃のことを今でも昨日のことのように思い出します。1年目にして多くを学び、貴重な経験をさせていただきました。この子の担当になれたことは、保育士人生で一番の財産だと思っています。この子に出会えたことに感謝しています。(20代/女性/保育士)
本当にステキなエピソードですね。保育士や幼稚園教諭は、決してその子の母親、父親にはなれません。しかしながら子どもとの間には、目に見えない絆が作られていきます。どんなに小さくとも…。大きくなっても保育園、幼稚園の先生のことを覚えているという方もたくさんいます。人生で初めて出会う先生、それが皆さま方、保育士さん、幼稚園教諭さんなのですね。
編集者より
子育てには、いくつもの発見と感動があります。通常ならばその喜びを感じられるのは、我が子の育児を経験する時のみでしょう。しかし保育士、幼稚園教諭の場合には業務を通じて、何人もの子どもの成長に関わっていくことになります。
もちろん楽しいことばかりではありません。子どもとの接し方に悩んだり、保護者や職場の同僚、先輩との人間関係に悩んだり、時には自分の保育に自信がなくなってしまうことだってあるかもしれません。
しかしながら、他の職業では決して得ることのできない感動がこのお仕事にはあります。きっと読者の皆さまも一人ひとり、そのような大切なエピソードを持っておられることでしょう。辛いとき、投げ出しそうになった時、その経験がきっと、自分自身を励ましてくれるはずです。
今保育士を目指して頑張っている学生の皆さん、将来保育士になりたいと考えている方も、将来、今回ご紹介したようなステキな出来事に巡り合える日が来ると良いですね。