忙しい保育園でのお仕事の中で、効率よくお掃除をこなすにはどうしたらよいのでしょうか。この記事では、短時間の作業の積み重ねできれいな保育園を保つお掃除のコツをお伝えいたします。
ともかくホコリをためない
ホコリは毎日マメにささっと取り去るようにしましょう。棚の上のスキマ、洗濯機の付近などは忘れがちなところです。ホコリはためておくと気づかないうちに次の汚れを引き寄せ、簡単には取れない汚れに変化してしまいます。放っておくとアレルギー体質の子どもの体調にも良くない影響を及ぼすことがありますし、コンセントにホコリがたまっていると火災の原因にもなるので、ホコリはためないようにしましょう。
「まだホコリなんかたまってないけどなあ」という時点から、毎日サッサと片手間に取り去ってしまうのが、ホコリのない保育園を楽に保つコツです。
鉄は熱いうちに打て
どこかが汚れたら、その汚れが固まったりたまったりしないうちに素早く落とすのが鉄則です。たとえば洗面台まわりの汚れも、鏡への水ハネは気づいたらすぐに拭く、洗面台の汚れも使ったあとにさっと水を流しておくといったことを心がけることで、ガンコな汚れに変化するのを防ぐことができます。
雨の日は場所によっては掃除日和です。窓のサッシなどは雨で汚れがゆるむので、かえって掃除しやすくなります。汚れがついたばかりのタイミングや、汚れがうまくゆるんでいるタイミングを狙ってささっと掃除してしまいましょう。
ものが増えすぎないようにする
子どものおもちゃやぬいぐるみ、絵本など、保育園ではついつい増えがちです。ぬいぐるみなどは多ければ多いほどバリエーションが増えて良いですが、古くなって綿が出てきたようなものは誤嚥の危険が出てきます。衛生上もよくありませんから、清潔・安全に保つための手間が増えてきたおもちゃやぬいぐるみなどは思いきって処分しましょう。
ものが多すぎないと子どもたちも自分でお片づけしやすくなりますし、きれいに片づいていると保育士さんの掃除の手間もグッと軽減されます。
掃除用具は出しやすいような収納を工夫
掃除用具は、保育室用、テーブル用、トイレ用など、その場所でよく使う掃除用具や洗剤、消毒液といったものを1つにまとめて、パッと出せるようにしておきます。中身が一覧できるような手頃なサイズのカゴにまとめるのがおすすめです。
保育園では安全のため保育室には掃除用具を置かないところがほとんどです。家庭のように出しっぱなしにはしておけないのが不便ですが、使うときにパッと出しやすいような収納方法を考えましょう。保育室に掃除用具を置いている園では、子どもの手の届かない高さの戸棚を開けたらパッと取り出せる、といったような感じで、取り出しやすさと子どもの安全が両立できるような収納方法を工夫します。
消毒液の使い方
子どもたちが集団生活をする保育園では、感染症などの予防のために消毒液を使うことがあります。テーブルや床、トイレ、おもちゃやぬいぐるみ、嘔吐物や糞便がついた場所など、感染症の病原体が増えやすいところを消毒します。
保育園で使う消毒薬には、主に次亜塩素酸ナトリウム(商品名ハイター、ピューラックス、ジアノックなど)、逆性石けん(正式名塩化ベンザルコニウム。商品名オスバンなど)、消毒用アルコールがあります。基本的に希釈して使いますが、希釈濃度や使用法などを間違えるとたいへん危険ですし、十分な効果が出ないこともあります。厚労省によるガイドラインが発表されていますので、詳しくは必ずそちらをご参照ください。
2012 年改訂版 保育所における感染症対策ガイドライン(PDF)
保育園もおうちもピカピカ快適に
上記の掃除のコツは、おうちのお掃除にも応用することができます。キーワードは、「ためない」「ササッとその場で」。保育園にもおうちでもコツを使って、ピカピカ快適に保ちましょう。