「子ども達が、他のベテラン保育士の言うことは聞くのに、私の言うことは聞いてくれない……」
新人さんからよく聞くこのお悩み。私も、同じことで悩んでいました!
ここのコラムでも書いたことがあるのですが、私の一年目は5歳児の加配保育士でした。
主担任は、自分の親とほぼ同じ年のベテラン先生!その先生がお休みの時には私が代わりにクラスを運営するのですが、まぁ~~一日大変でした……。
どうして?主任の言うことはすぐに聞く子ども達
園庭に出ている子どもたちに、「給食の時間が近づいてきたから、片付けして、部屋に入りましょう」なんて言葉は耳に入りません。
なかなか片づけないし、部屋にも入らず、給食の時間も過ぎて行きます。どんどん焦りが出てきます……。
そこへ、主任の救いの手が。
「片付けして、部屋に入りましょう」
途端、サ―――――ッと片づけて部屋の中に入る子ども達。同じ言葉がけをしているはずなのに、今までの時間は何だったんだろうと落ち込む私……。
これ以外にも、同じようなことが数えきれないくらいありました。
何年か、同じような事で悩みました。
子ども達に話を聞いてもらえないというのは、本当に大変だし、落ち込みますよね。
上手くやろうとすればするほど、逆効果になってしまったりもしますしね。
今だからわかる「子どもとの関係」の作り方
私も同じことで悩んでいた時があったなと、今では懐かしく思います。
経験を重ねてきて、改めて今思うのが(まだまだ日々勉強中ではありますが)、子ども達との関係がいかに密にしてきているか、がポイントのように思います。
まだ経験が少ない先生だと、子ども達と共有してきた時間も少ないですよね。
すると子ども達も、「この先生ってどんな先生?」と様子を見ているところもあるのかなと感じます。
でも、子どもって、この先生がいかに自分に歩み寄ってきているかとか、理解しようとしてくれているかとか、良く知っています。
だから焦らず、聞いてもらうというより、いかに歩み寄るかをしっかりやって欲しいと思います。
その子が、何が好きで、何を求めているのか。その子を知って行く事で信頼関係も生まれますし、気持ちに寄り添って行く事で、ちゃんと子ども達は耳を傾けてくれますよ。
それでもうまくいかないときは
そんな事を書いていますが、私自身もなかなかクラスが落ち着かない日というものはあって、スムーズに行かない日も沢山あります。
でも、今はそのことで悩んだりはしなくなりました。落ち着かない日には、それなりの理由があるからです。
例えば、睡眠が不足している、満足する遊びが出来ていない、朝ご飯を食べていない、友達と上手く遊べていない、遊びが見つけられない、体調が良くないなど……私たち保育士にはどうしようもない部分を含めて、ここに書ききれないくらい沢山の理由が考えられます。
今は「どうして落ち着かないのかな?」とその理由を冷静に考えられることが、悩まなくなった事の要因のひとつかなと思います。
これも経験していく中で学んでいける事なので、焦らず、聞いて欲しいということより、まず子どもたちに沢山寄り添ってみてくださいね。