「職場の先輩に嫌われている気がする…」「態度が冷たい…」そんな悩みを抱える保育士さんはいませんか?そこでふと見直したいのが日頃のご自身の態度。先輩に非がある場合もありますが、場合によっては無意識に先輩をイラッとさせる言動を取ってしまっている可能性も…。今回は先輩を不快な気持ちにさせてしまう後輩の態度をまとめました。
先輩が悪いとは限らない!後輩としてのふるまいにはご注意を…。
「職場に苦手な先輩がいる…」「怒られてばかり…イライラした先輩の態度がツライ…」そう悩む若手保育士さんは少なくありません。しかしその一方で後輩の態度に大きなストレスを感じている先輩保育士さんも数多くいらっしゃいます。
経験のある者にとって、後輩の指導を行うことは仕事の一環ではありますが、だからと言って多忙ななか、後輩の言動をすべて受け入れて、何から何まで教えてあげる余裕はとてもありません。時には、後輩のちょっとした言動にイラッとしてしまうことだってあるでしょう。だからこそ後輩は、先輩との関係性に悩んだ際には、その原因が自分にないか確認し、必要に応じて修正する姿勢が必要なのです。
後輩が言ってはいけない言葉5選
ではここで無意識に使ってしまいがちな、後輩にとってのNGワードを5つご紹介します。日頃先輩に対して言っていないか、チェックしてみましょう!
- ◆どうしたらいいですか?◆
- あれ、どこがいけないの…?と感じた方は要注意!
- 先輩はわからなかったらきちんと確認するように、自分から積極的に行動するように、とアドバイスをすることも多いですが、それは「考えもせずに指示を仰げ」という意味ではありません。
- こういった相談の仕方では、特に忙しい時など「どうしたらいいかじゃなくて、ちょっとは自分で考えてよ!」と思ってしまいます。指示を仰ぐ際には、例えば「今書類作成が終わって手が空いたので、保育室の床の清掃を先にやろうと思うのですが、他に優先してやるべき仕事はありますか?」など、自分なりに考えたうえで声をかけるのがベターです。
- ◆〇〇さんは~でしたよ…◆
- 先輩によって指示や言っていることが違う…後輩にとっては困ってしまいますよね。本来であれば指導方針は一貫すべきものではありますが、個別のアドバイスなどは、人それぞれ積み重ねてきた経験が異なりますので、人によって違いがあるのも当然です。
- どれが100%正しいということもないので「こういった考え方もあるんだな…」と真摯に受け止めましょう。先輩も忙しい中アドバイスを下さっています。助言を仰いでおいて「〇〇さんはこうだった…」と言われては、「じゃあ〇〇さんに聞けば良いじゃない!」とムッとしてしまうのも無理はないでしょう。
- ◆知りませんでした◆
- 確かに未知の情報だったのかもしれません。しかしそれを言ったところで、先輩の心情としては「だから何?」というところでしょう。社会においては知らなかったからでは済まされないことが多々あります。だからこそ報告・連絡・相談の徹底が必要であり、リスクを排除する必要があるのです。
- 会話の中で新たな情報を得たら、例えば「気を付けるようにします」「勉強になりました」など謙虚な姿勢で受け止めることを心がけたいですね。
- ◆でも…だって…◆
- 言うまでもありませんが、言い訳はご法度。たとえ言い分があるとしても、開口一番にこの言葉が出てくることで「言い訳をしている」と捉えられやすくなってしまいます。
- 一旦は先輩の言うことを受け止め、異論がある場合には一呼吸置いてから。「ご指導いただいたところでご相談なのですが、今回の一件では、園長から〇〇という指示がありこういった対応をしてしまいました。今後は個別に指示を受けたら共有させていただいてもよろしいでしょうか…」など、ただ事実を伝えるのではなく、今後の対応方法を相談するようにすると角が立ちにくいでしょう。
- ◆もう若くないんで◆
- 誕生日をお祝いされたとき、業後などにプライベートな話題が出た時には注意しましょう。謙虚な気持ちで出た一言かもしれませんが、年長者、特に女性にとっては「私の方が年上なんですけど…」とカチンとくることがあります。
- 年齢というのは非常にナイーブなものです。祝われたら素直にお礼を言い、「あなたはまだ若いんだから」などと言われたら、相手をフォローしつつ、期待に添えるように頑張る旨を伝えるくらいの配慮が必要です。
保育業界では、事故を防ぐために園内あるいは園外であっても、危険なミスの事例を職員全体に共有することがよくあるホィ。
例えば「〇〇室のドアが開けっぱなしだったから気を付けてね!」と言われたとき、つい自分じゃないのに疑われている…?と感じて「私じゃありません!」と言ってしまう後輩さんがいるけれど、先輩としては危険な事例があったから、特に注意するようリマインドしているだけ、というケースが多々あるホィ。
こういった”思い違い”から、不適切な言葉を発してしまわないようにも、注意が必要ホィね。
先輩を思わずイラッとさせる態度7選
続いて声に出さなくとも、見ている先輩を不快にさせてしまう、NGな行動を7つご紹介します。こちらも気を付けないと無意識に行ってしまいがち。先輩とのコミュニケーションだけでなく、同僚や友人とのやりとりでも同様に気を付けるべき内容になりますので注意しましょう!
- ◆謝らない◆
- 自分の力不足で叱責を受けた、ミスを指摘された際にはきちんと謝罪すること。これは指導してもらう立場として当たり前のことです。「この後すぐやります/今やろうと思っていたところです」などと非を認めない態度を取るのは好ましくありません。
- 謝ることは”負け”ではありません。言われる要因が自分にもあったことに対しては、真摯に受け止めましょう。
- ◆常に待ちの姿勢◆
- 社会は学校ではありません。たとえ新卒で入職したとしても、教えをただ待つような姿勢はご法度です。ましてアドバイスなどに対して、メモも取らずノートにまとめもせず「わからなかったらまた教えてもらえる」という甘い姿勢では、保育業界に限らず社会に適応することは難しいでしょう。
- ◆報告・連絡・相談ができない◆
- 「多分こうすればいいだろう」といった憶測による判断、少しの異常があった際の「大丈夫だろう」という根拠のない推測、どうしたら良いかわからないのに何も発信しない、これらはすべて重大な事故、ミスにつながりかねません。報告・連絡・相談は細かなことであっても徹底しましょう。
- ◆立場をわきまえない◆
- 例えば「うちは上下関係のないフラットな職場だから」と言われたとしていても、最低限の礼儀はわきまえましょう。友だち同士のようないわゆる”タメ口”を使ったり、先輩の話もろくに聞かず、自分の話ばかりをしたり…そのような態度では、どんな先輩でも不快に感じるでしょう。
- ◆必要以上に委縮する◆
- 萎縮しすぎてしまうのも考えものです。言いたいことがありそうなので聞いてみたら「何でもないです、大丈夫です」と話してくれない、なにかと距離を取る…そのような態度を見ていれば、先輩としても自分のことが気にくわない、あるいは怖いのかな…と感じてしまいます。敬意を持つことと萎縮することはまったくの別物。注意しましょう。
- ◆表情に乏しい◆
- 真剣なのは良いですが、叱られても真顔、褒められても真顔…では正直何を考えているのかわかりません。子どもの前で泣き出すなど感情を出し過ぎるのもいけませんが、表情もコミュニケーション手段のひとつ。嬉しいときには嬉しい顔を、反省をする際は申し訳なさそうな表情をすることは問題ありません。ただし作るのではなく、自然に出てくる表情を心がけるようにしましょう。
- ◆前向きにものを考えられない◆
- ネガティブ思考の方に多く見られるのが、過去の失敗や不必要な「~だろう」という考えにばかり捉われて、前向きにものごとを考えられないという状況です。
- 例えばそういった思考の癖がついていると、先輩が背中を押すつもりで言った「今度からは気を付けようね」も、ただ叱責された記憶にしかならず、ともすれば「自分はできない人間だ」「保育士として失格だ」といった極端にマイナスな思考に陥ってしまいかねません。
- 本人はいたって真剣なのですが、助言をした先輩から見れば「いつまでも引きずって、少しは前を向いてほしい」と感じるもの。それが指導の度となれば、いつまでも成長しない姿にいらだちも感じるはずです。ご自身の成長のためにもぜひ指導は前向きに。なんでも悪い方向に考えて憶測でマイナス思考に陥るのは避けましょう。
編集者より
この世の中、好きで人を叱責する人は多くありませんし、皆できることならばイライラせずに毎日を送りたいというのが本音でしょう。しかしながら先輩であるという立場上、やはり言わなくてはならないこともあります。
強く言う機会が先輩の方が多いために、そちらの問題点の方が注目されがちですが、先輩かから嫌われていると嘆き、憤慨する前に、自分の側にも非が無いか、セルフチェックしてみる必要があるのではないでしょうか。