自分に自信が持てない、失敗を恐れてチャレンジしようとしない…近年そんな「自己肯定感」の低い子どもが増えていると言われています。いじめや引きこもりの要因にもなるとされ、子どもの人生に大きく関わる自己肯定感。本日はどのようにしたら、子どもたちの自己肯定感を高められるか、そのポイントをご紹介していきます!
「どうせ自分なんか…」の原因は幼少期の接し方にあり!
自己肯定感とは「自分は生きる価値のある人間なんだ」「誰かに必要な存在なんだ」と自分自身を肯定できる感情のこと。自己肯定感が高いと、自分に自信を持って、何ごとにも挑戦できますが、低い場合は、劣等感を抱いてしまったり、「どうせ自分なんか…」というマイナス思考に陥って、心を病んでしまうことにもつながります。
自己肯定感が高いと | 自己肯定感が低いと |
---|---|
・自分に自信が持てる ・なにごとにも挑戦できる ・心にゆとりがある ・人間関係を築きやすい |
・自分はダメな人間と思う ・能力を過小評価する ・劣等感を抱く ・NOと言えない ・失敗を恐れる |
子どもの生き方をも左右する「自己肯定感」。その土台は就学前までに形成されると言われています。保護者はもちろん、多くの時間接する保育士さんなどが、この時期にしっかり、子どもたちの自己肯定感を高めてあげることが大切です。
褒めること・認めることから始めよう!
努力しているのに認められない…大人でも空しくなりますよね。それは子どもにとっても同じ。小さなことでも、努力して達成したことは褒めてあげましょう!また、たとえ失敗したとしても、頑張った過程を認め、褒めてあげること、同時に失敗してもいいことを伝えることが大切です。努力を認められ、褒められることで、子どもは「自分は認められる存在なのだ」と感じることができ、自信を持って新たなことにチャレンジできるでしょう。
- 「すごい」「エライ」「上手」の褒めちぎりはダメ!
- 子どもたちが努力した過程を見ずに、結果だけ褒めるのは、時に逆効果。褒めてもらえない=成功していない自分には価値がない、という意識を植え付けてしまったり、「上手くできなかったら…」とプレッシャーを感じさせることにもつながります。結果ではなく「頑張ったね!」とその努力を褒めてあげるようにしましょう!
「ありがとう」は自己肯定感を高める魔法の言葉
「ありがとう」は相手の自己肯定感にはたらきかける魔法の言葉。子どもがお手伝いをしてくれた、手作りの作品をプレゼントしてくれた、そんな時には「ありがとう!先生すごくうれしいよ!」と感謝の言葉をかけてあげましょう。そうすることで、子どもたちは「役に立っているんだ」「必要とされているんだ」と自信を持つことができるでしょう。
自己肯定感を低くする!ついしがちな5つの叱り方をやめよう
人格を否定する言葉を使う
「悪い子」「ダメな子」というような言葉は、人格そのものを否定し、子どもの心をひどく傷つけてしまいます。「〇〇するのは悪い子だよ!」ではなく、「ケガをしてしまうから、〇〇をするのはやめようね。」と行動を叱ることが大切です。
他の子どもと比較をする
「〇〇ちゃんはきちんとやってるよ!」などと、他の子どもとの比較をするのはNG。「〇〇ちゃんでなければ、愛されない」というゆがんだ感情やひがみを生むと同時に、他者との比較でしか自己評価ができなくなってしまう可能性もあります。
突き放した言い方をする
例えば、「〇〇する子は先生嫌いだよ!」「もう知らないよ!」というように、突き放してしまうと、子どもは「自分は条件付きでしか愛されないのだ」と、感じてしまいます。あくまでも「どんな時でも味方だ」という気持ちを持って子どもと向き合い、叱られる理由を理解させましょう。
理由を言わずに感情で叱る
「いい加減にしてよ!」「なんでいつも〇〇するの?」では、叱られている理由がわからず、自分自身が気にくわないのだと感じてしまいます。なぜダメなのか、具体的にどうすればよかったのか、きちんと説明することが大切です。
自尊心を傷つける
幼いとはいえ、子どもは立派な人格を持った人間。大勢の目の前で叱ったり、「言い訳しないの!」「ごめんなさいは?」などと、子どもの言い分をきちんと聞かないで叱ることは、「どうせいつも自分が悪いんだ」「嫌われているんだ」という意識を与えてしまいます。まずは子どもの気持ちをきちんと聞き、寄り添うこと。そして何が間違っていたかを自分で理解できるよう、フォローすることが大切です。
編集者より
自己肯定感を高めるための接し方は、子どものみでなく、大人同士のコミュニケーションにも活かすことができます。よく「あげまん」などという言葉が使われますが、そう呼ばれる人は、自身の自己肯定感が高いだけでなく、自己肯定感を高める接し方を、他者との関わりで無意識のうちに行えているのかもしれません。
子どもたちの明るい未来のためにも、また自分や周囲の人の幸せのためにも、今回ご紹介した接し方を、意識的に取り入れてみてはいかがでしょうか。
参考文献・サイト
- NAVERまとめ
- こそだてハック
- ITMama
- lifehacker
- チビタス