保育ノウハウ

【保育士の志望動機】例文と書き方を解説! 未経験・転職・年齢別のテンプレートも

保育士の就職や転職活動において、履歴書の志望動機は必須項目であり、選考の大きなカギとなります。しかし「子どもが好き」という気持ちは多くの応募者に共通するため、それだけで熱意や適性を十分に伝えるのは難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。ご自身の経験や考えを効果的に伝え、他の応募者と差別化を図るには、構成や書き方のポイントを押さえることが重要です。

本記事では、志望動機の書き方のポイントをキャリアや勤務先別に例文を交えて解説します。記載時の注意点や、書き方に悩んだときの解決方法もご紹介しているので、魅力的な志望動機を作成するための参考にしてください。

【この記事で分かること】

  • 保育士の志望動機の書き方のコツ
  • キャリア別/勤務先別の志望動機の書き方・例文
  • 保育士の志望動機を書く際のNG例&注意点

もくじ

保育士の志望動機とは

保育士の志望動機は、「この人と一緒に働きたい」と採用担当者に思ってもらうための重要なアピールポイントです。選考の際は、志望動機から応募者の人柄や保育への姿勢、園が求める人材像や方針との適合性などを見極めています。

また志望動機は面接時にも掘り下げて質問されることが多く、内容の深さや一貫性も不可欠です。熱意はもちろん、園に対する理解や、なぜこの園を選んだのかという理由がしっかりしていなければ、他の候補者との差別化は難しくなります。自分の経験や気持ちを整理し、園の特色に合わせてオリジナリティを出すことが大切です。

保育士の志望動機の書き方のコツ

「子どもが好き」という熱い思いがあっても、それをどう言葉にして、採用担当者の心に響く志望動機にすれば良いのかが分からず、筆が止まってしまうこともあるかもしれません。保育士の志望動機を書く際には、ありきたりな内容ではなく、説得力のある理由が求められます。ポイントを押さえ、採用担当者が採用メリットを感じられるような志望動機に仕上げることが大切です。

以下で、志望動機の書き方のコツをご紹介します。

<保育士の志望動機の書き方のコツ>

  • 志望先を選んだ理由を明確に伝える
  • 保育士になった理由や熱意を伝える
  • 志望先でどのように貢献できるかを伝える
  • 入職後のキャリアや将来のビジョンを伝える

志望先を選んだ理由を明確に伝える

志望動機はまず、「なぜ志望先の園を選んだのか」をアピールすることが重要です。園の保育理念や教育方針、求める人材像などにどのような共感を持ったかを伝えることで、応募先に対する理解の深さと熱意が伝わります。

例えば、「家庭的保育の中で子どもの主体性を育む保育理念に共感しました」「地域交流や世代間交流を積極的に行う取り組みに魅力を感じました」など、事前に公式サイトなどから得た情報を踏まえて具体的に書くと説得力が増します。

【監修者・礒部はるかのポイント】
私が保育士として現場に勤めていた頃は、その保育園ならではの取り組みを志望動機として挙げる保育士が多かった印象です。「料理が好きなので、敷地内に畑や菜園があり食育に力を入れている貴園に魅力を感じました」「貴園はリトミックを取り入れているため、リトミック資格が生かせると思い志望いたしました」など、自身の経験やスキルと結び付け、その園で働くことへの具体的なイメージや意欲を伝えることがポイントです。

保育士になった理由や熱意を伝える

保育士になった理由は、熱意をアピールする絶好のチャンスです。一般的な理由ではなく、家庭での育児経験やボランティア活動など、きっかけとなる独自のエピソードがあると、他の応募者と差を付けられます。

また経験者であれば「行事の運営に携わってきた」「リーダーを務めた」など、これまでの取り組みや保育観を交えてアピールしましょう。経験や実績を具体的に伝えることで、熱意をより明確に伝えられます。

志望先でどのように貢献できるかを伝える

採用側が知りたいことの一つに、「採用するメリット」が挙げられます。自分の経験やスキルが志望先でどう生かせるのか、どのように貢献できるのかを分かりやすく伝えましょう。

例えば、「主任の経験から培ったスキルを複数担任制の貴園で生かしたい」といったように、過去の経験を今後の働き方にどうつなげるかをアピールできるかがポイントです。そのためにも、入職後に生かせそうな経験やスキルは、事前に整理しておきましょう。

【監修者・礒部はるかのポイント】
新卒や実務経験がない場合は、学校や実生活、前職で培ったスキルをアピールしましょう。「製作が得意で、保育実習では自作の紙芝居やエプソンシアターを披露しました」「接客業で身に付けたコミュニケーション力で、子どもとその保護者一人ひとりに寄り添った支援を提案します」など、現場で役立ちそうなスキルがあればエピソードを含めて伝えてみてください。

入職後のキャリアや将来のビジョンを伝える

志望動機には、単に今の自分ができることだけではなく、「この園で何を学び、どう成長していきたいか」という将来のビジョンも盛り込むと、成長意欲や継続性の高さが伝わります。

「発達特性のある子どもへの支援に力を入れたい」「主任保育士を目指して、保育力だけではなくマネジメント力も磨いていきたい」など、今後の目標やキャリアプランがあれば強みになるでしょう。志望先を決めるときは、自分の目標がその園で達成できるかどうかや、志望先の教育体制と研修制度などにも目を向けて慎重に検討することが大切です。

【キャリア別】志望動機の例文&書き方

これまでのご経験や、これからどのような働き方をしたいかによって、志望動機で伝えるべき内容やアピールポイントも少しずつ異なります。ここでは、保育士のキャリア別に志望動機の書き方のコツと例文をチェックしていきましょう。

<【キャリア別】志望動機の例文&書き方>

  • 新卒の場合の志望動機
  • 業種・職種未経験の場合の志望動機
  • 前職保育士の転職の場合の志望動機
  • ブランクがある場合の志望動機
  • パート保育士の志望動機

新卒の場合の志望動機

新卒の場合は保育士としての職務経験がまだないため、以下がアピールポイントとなります。

  • 保育士を目指した理由
  • 学校で学んだこと
  • 保育への思いや熱意
  • 志望先の園を選んだ理由

他と差別化できるよう、ボランティアや実習の経験など、オリジナルのエピソードを盛り込むと、志望先に対する理解や積極性がより伝わるでしょう。

【例文】

私は小学生の頃から、近所の年下の子どもたちと一緒に遊んだり、お世話をしたりすることが多く、こうした関わりを通して子どもたちの成長を支えることにやりがいを感じるようになりました。この経験をきっかけに保育士を志すようになり、貴園が大切にされている「子どもの成長を見守る」という保育理念に深く共感しています。新卒ではありますが、子どもたちにとって信頼できる存在となれるよう、学び続ける姿勢を忘れずに努めてまいります。

業種・職種未経験の場合の志望動機

異業種からの転職は、これまでの経験で培ったスキルや対人能力をどう保育に生かせるかを具体的に示すことがキーポイントです。またなぜ前職から保育士を目指そうと思ったのか、きっかけや今後の展望もポジティブに伝えるようにしましょう。

【例文】

私はこれまで接客業に従事し、お客さまとの信頼関係を築くことや、状況に応じた柔軟な対応力を培ってきました。結婚退職後、子育て経験を通じて保育に関心を持ち、子どもの成長に寄り添いたいという思いから保育士資格を取得しました。そのような中、Webサイトで貴園が「家庭との連携を大切にした保育環境作り」を実践されていることを知りました。子どもたちの育ちを園と家庭が共に支えるという貴園の姿勢に魅力を感じ、ぜひその一員として貢献したいと考え、志望いたしました。

前職保育士の転職の場合の志望動機

保育士経験がある場合は、前職での経験が強みになります。これまでの実績や培ったスキル、自身の保育観などを中心に志望動機をまとめましょう。

なお、転職の理由については、たとえネガティブな理由だとしても前向きな内容に変換して伝えることが大切です。併せて、転職後に実現したいことや将来のビジョンも述べると、意欲をアピールできます。

【例文】

これまで3年間、認可保育園で担任業務を担当し、0歳児から5歳児まで幅広い年齢の子どもの保育に携わってきました。その中で、もっと一人ひとりの子どもと丁寧に向き合いたいという思いから転職を考えるようになり、少人数保育に注力する貴園の方針に深く共感しました。ぜひそのような環境で、自身のこれまでの経験を生かし、子どもたちが安心した毎日を過ごせるような環境作りに力を尽くしたいと考えております。

ブランクがある場合の志望動機

結婚や出産、育児、介護などを理由に保育士としての現場を離れていた場合は、ブランク中の経験の中から今後の保育に生かせることを伝えると良いでしょう。もちろん、過去の保育経験も選考の重要なポイントとなります。

また復職後のキャリアプランまで明示できると、復帰に向けた意欲として評価につながりやすくなるでしょう。

【例文】

結婚・出産を機に一度現場を離れましたが、子どもと向き合う日々の中で、発達段階に応じた関わりの大切さを実感しました。ブランク中は保育関連の研修に参加し、保育現場への復帰に備えてきました。貴園では幅広い年齢層の保育を実践されていると伺い、これまでの経験を生かしながら、新たな気持ちで子どもたちの成長を支えていきたいと考えています。

パート保育士の志望動機

パート保育士として働きたい場合は、短時間勤務を希望する理由や、限られた時間でどれだけ園に貢献できるかを伝えることがポイントです。どのようなシフトに対応できるか、過去の保育経験や子育て経験なども判断材料となるため、併せて記載しましょう。

【例文】

子育てが一段落し、これまでの保育士経験を生かして再び保育の現場に携わりたいと思い、パート保育士としての勤務を希望いたしました。特に午前中の時間帯(9時〜13時)の勤務が可能で、子どもたちの登園対応や午前の活動補助などに力を発揮できると考えております。短時間勤務ではありますが、持ち前の観察力と安心感のある対応を生かして、少しでも園に貢献できればと考えております。

【勤務先別】施設形態ごとの志望動機の例文&書き方

保育士の勤務先は、保育園だけではなく多岐にわたります。施設ごとに保育方針や求められる役割が異なるため、志望動機もそれぞれに合わせて書くことが重要です。ここでは、勤務先の形態別に、志望動機の書き方のポイントと例文をご紹介します。

<【勤務先別】施設形態ごとの志望動機の例文&書き方>

  • 私立保育園の志望動機
  • 公立保育園の志望動機
  • 認定こども園の志望動機
  • 児童福祉施設(障害児入所施設など)の志望動機
  • 院内・企業内保育所の志望動機
  • 病児・病後児保育室の志望動機
  • 児童発達支援・放課後等デイサービスの志望動機
  • 放課後児童クラブ(学童保育)の志望動機

私立保育園の志望動機

私立保育園は、保育方針が園長や法人によって異なり、自由度の高い運営がされている場合が多いです。認可、無認可と形態もさまざまで、特色ある保育を行っている園も少なくありません。

【志望動機でアピールしたい内容】

  • 保育理念や方針で共感したところ
  • 自分の経験やスキルとの親和性

【例文】

私は、子ども一人ひとりに寄り添い、家庭的な雰囲気の中で安心して過ごせる保育を目指したいと考えています。貴園が掲げる「子どもの心に寄り添う保育」という理念に強く共感し、実際に見学させていただいた際にも、職員の皆さんの温かい声かけや、自由遊びを尊重する姿勢に魅力を感じました。これまでの保育経験で培った観察力と丁寧な関わりを生かし、貴園の一員として、子どもたちの心と体の成長を支えていきたいと思っております。

【監修者・礒部はるかのポイント】
自分の保育観や保育をする上で大切にしている信条と、志望先の保育園の保育方針や特色を挙げ、両方の共通点を伝えるのがポイントです。現在の保育観にたどり着いたきっかけやエピソードを補足として記載すれば、より説得力が増すでしょう。

公立保育園の志望動機

公立保育園は市区町村が運営するため、地域に根ざした保育が求められます。公務員試験合格が必須条件で、安定性がある一方で異動がある場合もあります。

【志望動機でアピールしたい内容】

  • 自治体や地域への関心
  • 公務員としての熱意や展望

【例文】

私は地元である〇〇市の子育て支援に携わりたいという思いから、公立保育園を志望いたしました。市の保育ビジョンにある「家庭と地域との連携による安心・安全な保育環境作り」に深く共感し、自身も地域と園をつなぐ役割を担いたいと考えています。民間保育園での勤務で培ったチーム保育や保護者対応の経験を生かし、公務員保育士として長く地域に貢献していきたいです。

【監修者・礒部はるかのポイント】
公立保育士の場合、採用後にどの保育施設に配属されるか分からないため、「地域の子育て支援」を軸に志望動機を伝えるのがおすすめです。配属先が保育園以外であることも想定して「地域が抱える課題」を踏まえて「どのような支援をしていきたいか」を明確にし、あらゆる保育施設でも通用する文章を心掛けましょう。

認定こども園の志望動機

認定こども園は保育園と幼稚園が一体となった施設で、保育士資格だけではなく、幼稚園教諭免許状があれば保育教諭として働くことが可能です。

【志望動機でアピールしたい内容】

  • こども園を選んだ理由
  • 志望先で生かせる経験やスキル
  • 保育教諭としての学びや展望

【例文】

私はこれまで幼稚園での勤務経験があり、日々の関わりの中で「保育」と「教育」の両方の視点の重要性を実感してきました。貴園は、遊びと学びのバランスを大切にした保育カリキュラムを取り入れており、まさに私が目指す保育の形に合致していると感じています。子どもたちの主体性を育てながら、生活や集団の中での学びを支援する存在になりたいと考え、志望いたしました。

【監修者・礒部はるかのポイント】
こども園は保育と教育、両方の要素があります。その特徴を踏まえて、志望先の園が具体的にどのような取り組みを実践しているのか、そしてどこに魅力を感じているのかを伝えましょう。例えば「保育園の家庭的な雰囲気と、就学を見据えたワークやカリキュラムの導入といった保育・教育を実践する貴園の方針に共感し~」といった形で、幼保一体だからこそできる支援にフォーカスして文章を作ってみてください。

児童福祉施設(障害児入所施設など)の志望動機

児童福祉施設は保育所の他に、児童養護施設や障害児入所施設、乳児院などがあり、保育士の配置が義務付けられています。福祉的な視点や医療的ケアへの理解が求められる現場です。

【志望動機でアピールしたい内容】

  • 障害児保育に携わりたい理由
  • 保育士として生かせる経験やスキル

【例文】

私は学生時代にボランティアで障害児支援に関わった経験から、障害を持つ子どもたちの成長を支える仕事に携わりたいと考えるようになりました。貴施設では、個々の特性に応じた丁寧な支援を行っておられ、その中で一人ひとりの自己肯定感を育む取り組みに共感しております。私も貴施設の一員として、子どもたちに温かく寄り添いながら成長を支えていける保育士を目指してまいります。

院内・企業内保育所の志望動機

院内保育所は医療機関、企業内保育所は民間企業が従業員向けに設置している保育施設です。いずれも小規模で異年齢保育が中心となる場合が多く、病院や企業の勤務時間に応じて保育が行われます。

【志望動機でアピールしたい内容】

  • 少人数保育への対応力
  • 異年齢保育の実践経験
  • 短時間保育や変則シフトへの理解

【例文】

私は小規模保育園の勤務経験から、少人数保育ならではの丁寧な関わりや、保護者と密に連携する重要性を学んできました。院内保育所では医療従事者の方々が安心して業務に専念できるよう、柔軟な対応が必要であることを理解しています。貴施設の「職員支援型保育」に共感し、これまで培ってきたきめ細やかな保育とチームワークを大切に、貴施設に貢献したいと考えております。

病児・病後児保育室の志望動機

病児・病後児保育室は、体調不良などで通常の保育園に登園できない子どもを一時的に預かる施設です。看護師と連携しながら保育・看護的配慮の両方が求められます。

【志望動機でアピールしたい内容】

  • 病気の子どもに対する理解と対応力
  • 衛生管理や看護との連携意識
  • 病児保育を選んだ理由

【例文】

私はかつて娘が病気の際、安心して預けられる場所がなかった経験から、病児保育が家庭や社会にとって重要な役割を果たしていることを実感しました。貴施設では、医療スタッフと連携しながら子どもに寄り添う保育を実践しておられ、私もその一員として子どもと保護者の不安を少しでも和らげる支援がしたいと考えています。

児童発達支援・放課後等デイサービスの志望動機

発達に特性のある子どもを対象に、日常生活スキルや社会性を育むための支援を行う施設です。児童発達支援は未就学児、放課後等デイサービスは就学児が対象となります。

【志望動機でアピールしたい内容】

  • 障害理解や障害児保育の経験
  • 自立支援への思いや熱意

【例文】

私は大学で特別支援教育を学び、発達特性のある子どもと関わる実習を通じて、一人ひとりに合った関わりの大切さを学びました。貴施設が実践する「できた」を増やす個別支援の取り組みに強く共感し、子どものペースを尊重しながら自己肯定感を育む支援に携わりたいと考え、志望いたしました。

放課後児童クラブ(学童保育)の志望動機

学童保育は、共働き世帯の小学生が放課後や長期休暇を安全に過ごす場です。保育士の他、指導員として生活・遊び・学習支援をバランス良く行います。

【志望動機でアピールしたい内容】

  • 小学生への支援経験や関心
  • 保育士として生かせる強みやスキル

【例文】

私は児童館でのアルバイトを通じて、小学生と関わる楽しさや難しさを体験し、学童保育という場が子どもたちにとって安心できる「居場所」になることの意義を感じました。自主性を尊重しながら、子どもたちの社会性を育む活動を多く実践しておられる貴クラブに、深く感銘を受けております。私も遊びや生活を通じて信頼関係を築ける指導員になりたいと考え、志望いたしました。

保育士の志望動機を書く際のNG例&注意点

どんなに熱意があっても、志望動機の書き方によっては採用担当者にマイナスの印象を与えてしまうことがあります。ここでは、ありがちなNGパターンと適切な書き換え方をチェックしましょう。

<保育士の志望動機を書く際のNG例&注意点>

  • 志望動機のコピペや使い回し
  • ネガティブな表現
  • 給与や待遇面には触れない

志望動機のコピペや使い回し

どうしても志望動機が思いつかず、誰かの考えた文章をそのまま使ってしまいたいと思う方もいるかもしれません。しかし考えるのが難しいからといって、ネット上の例文をコピペしたような志望動機や、どの園にも通用するような汎用的な文章はNGです。例えば「子どもが好きで、保育の仕事に携わりたいと思いました」といった文章だけでは、あなた自身の具体的な思いや経験は伝わりません。

例文はあくまで参考にとどめ、自身の体験や考え、応募する園の特色などを取り入れたオリジナルの内容にしましょう。

ネガティブな表現

転職活動の際、前の職場を辞めた理由をどう伝えるべきか、特にそれがネガティブな理由だった場合、正直に話して良いものかどうかを迷うことはありませんか? 前職を辞めたのが人間関係や待遇への不満などのネガティブな理由であっても、それをそのまま志望動機に書くのは避けましょう。「同僚とうまくいかなかった」などと正直に記載すると、採用側にマイナスな印象を与えかねません。

ネガティブな退職理由は、「新しい環境に挑戦したい」など前向きな表現に言い換え、志望先を選んだ理由をアピールしましょう。

給与や待遇面には触れない

実際には、給与や勤務条件が志望理由の一部である場合もあるでしょう。しかし、志望動機として待遇面をストレートに記載するのは、自分本位な印象を与えてしまいます。どうしても条件面について伝えたい場合は、面接時や別の項目で自然に伝えるようにしましょう。

保育士の志望動機の書き方に悩んだら

いざ志望動機を書こうとしても、何を書けば良いか悩んでしまう方も多いでしょう。そのようなときは、以下のようなステップで、自分の強みや思いを整理することが大切です。

  • これまでの経験を振り返る
  • 自分の得意なことや興味関心、スキルを洗い出す
  • 例文を参考にし、自分に置き換えて考える

それでも難しいと感じたら、保育士向けの転職支援サービスの利用がおすすめです。転職支援サービスなら、プロのキャリアアドバイザーが、あなたの強みや適性を客観的に見てアドバイスしてくれます。

【監修者・礒部はるかのポイント】
志望動機の書き方に悩んだら、まずは一度、志望先の保育施設の公式ホームページを見てみましょう。公式ホームページには、その施設の保育方針や特色、1日のスケジュールなどが記載されているため、「この施設のこの部分、素敵だな」「就職したら、この活動をしてみたい」と思うことが見つかるかもしれません。また、施設によっては先輩保育士へのインタビューを載せていることがあるので、そこで先輩保育士たちがどのような思いで就職・転職したのかをチェックするのも1つの方法です。

保育士の志望動機は理由や熱意をしっかりアピールしよう

保育士の志望動機は、採用側に自分の人柄や保育への考えを伝えるための絶好の機会です。園の特色や保育方針を踏まえて、自身の経験やスキルをアピールしましょう。

志望動機の作成に悩んだら、保育士・幼稚園教諭専門の転職支援サービス「保育のお仕事」の利用をおすすめします。履歴書の書き方をサポートしてくれるだけではなく、求人紹介から面接対策、入職後のフォローまでワンストップで対応可能です。

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よくある質問

転職理由が人間関係だった場合、志望動機ではどのように伝えるべきですか?

前職の退職理由が人間関係であった場合、履歴書の志望動機にそのまま記載するのは避けましょう。代わりに「よりチームワークを重視し、協力し合える環境で保育に専念したい」といった、前向きな言葉で表現するのがおすすめです。

そして、志望先の保育園の理念や特徴の中で、チームワークや職員間の連携を大切にしている点に触れましょう。「貴園の温かい人間関係の中で、これまでの経験を生かし、子どもたちのために力を尽くしたい」というようにつなげると、ポジティブな印象を与えられるはずです。

自己PRでアピールできる強みが特に見当たらない場合、どのように志望動機に盛り込むべきですか?

自己PRとして明確な強みが見当たらないと感じる場合は、これまでの保育経験の中で、周りの保育士や保護者から評価されたこと、またはご自身が大切にしてきた保育の姿勢などを具体的に掘り下げて考えてみましょう。

例えば「子ども一人ひとりの小さな変化に気付き、丁寧に対応することを心掛けてきました」「保護者の方とのコミュニケーションを密に取り、信頼関係を築くことを大切にしてきました」といった経験は、立派なアピールポイントになります。

志望動機では、これらの経験を通して学んだことや、その経験を志望先の保育園でどのように生かしたいかを具体的に述べることが重要です。

複数の保育園に応募する場合、それぞれの志望動機をどのように差別化すれば良いですか?

複数の保育園に応募する際は、それぞれの園のWebサイトや説明会などで得た情報を基に、その園ならではの保育理念や特色、力を入れている活動などをしっかりと把握し、共感した点を具体的に盛り込むことが重要です。

例えば、ある園が地域交流を盛んに行っているなら、「地域とのつながりを大切にする貴園の活動に感銘を受け、これまでのボランティア経験を生かして貢献したい」と述べ、別の園がモンテッソーリ教育を取り入れているなら、「子どもの自主性を尊重するモンテッソーリ教育に共感し、貴園で専門性を高めたい」というように、それぞれの園に合わせたオリジナルの志望動機を作成しましょう。使い回しは避け、熱意と具体的な理由を示すことが大切です。

監修者情報

礒部はるか

保育士資格・幼稚園教諭一種免許状を保有。大学卒業後、学童・児童館にて保育士として従事。その後、保育園にて乳幼児クラスを担当。現在は複数の保育メディアにてライター・編集者・監修者として活動。子育て中の保護者の悩みに寄り添った情報発信を心がけている。

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