アンケート

半数以上の保育士さんが副業を経験?!128人に聞いたお仕事の実態

「日中は保育士だけど、夜は別のアルバイトをしている」
「休日だけ単発で別の仕事をしている」
保育士さんの中には、本業とは別に副業をしている方も多くいらっしゃるそう。そこで本日は読者の皆さま128人を対象にアンケートを行い、その内容や大変な点など、ダブルワークの実態について伺ってみました。

保育士さんはダブルワークをしている人が多い?!

通勤中の保育士の女性
平成25年の保育士全体の平均年収は310万円。平均月収は21万円と、全ての職業の平均より、年収で約100万円、月収で約10万円ほど少なくなっています。私立の場合や非常勤の場合などは、この平均からさらに下回ることも多く、処遇の低さから、生活を支えるために副業を行っている…という現状があるようです。
 

128人に聞いた!副業アンケート結果発表

笑顔の保育士さんのイラスト
今回は保育士を中心とする読者の皆さま128人に、副業経験の有無を伺ってみました。するとご回答いただいた半数以上の54.7%方が副業を経験したことがあると回答する結果となりました。
副業に関する調査グラフ1
 
また、副業の経験がある方に、今も副業を続けているか伺ったところ、「現在も続けている」と回答された方が58.9%、「現在はしていないがまた副業をしようと考えている」と回答された方が19.6%と、多くの方が長期的に副業を続けている現状にあることがわかりました。
 
副業に関する調査グラフ2

 

保育士さんはダブルワークでどんな仕事をしている?

困り顔の保育士さんと赤ちゃん
では、副業を経験された方はどのような仕事に就いているのでしょうか。副業の業務内容について伺ったところ、最も多かったのが居酒屋など、夜間や休日に勤務できる飲食店で39.6%、次いでレジャー施設や夜間の保育施設など本業以外での保育業務が11.3%、塾やホビースクールの講師、接客・販売、ネットビジネスなどに従事する方も多くいらっしゃいました。

副業に関する調査グラフ3

体力的にツラい!本業との両立で大変な点とは?

ダブルワークを経験された方に、本業との両立のうえでどんな点が最も大変か伺ったところ、「体力面での辛さ」を挙げた方が最も多く28.3%、次いで「睡眠時間の確保」が16.7%、「プライベートの時間の確保」「職場や家族に副業を隠すこと」も15.0%と一定数お悩みを抱える方がいらっしゃることがわかりました。
副業に関する調査グラフ4
 
自由回答で頂いた声をいくつかご紹介しましょう。

■体力的にキツい!■
休日も働くので、体力のある若い時にしかできないと思いました。(30代女性)
■睡眠不足…■
朝起きれない…寝不足になります(20代女性)
■時間の調整が大変!■
行事前などは急な残業などで迷惑をかけたこともあります。(20代女性)

 

そもそも副業ってOKなの?ダブルワークの注意点とは?

パソコンを打つ女性
生活のために副業を考える…その際にまず気になるのは「副業ってやっていいの?」という点。まず公立の保育園で勤務する保育士さんは、公務員の扱いとなるため、原則として副業が禁止されています。
 

《参考》地方公務員法・第38条
職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。
(※ただし小規模な農林水産業など、一部営利性が乏しい活動は例外として認められることもあります。)

 
また、私立であっても就業規則に副業を禁止する項目があれば、基本的に副業はできません。隠れて行った場合、確定申告の際に住民税の特別徴収を選択すると、給与に対して住民税の源泉徴収額が多くなることから、副業が判明してしまうことも…。また保護者の方に知られてしまい情報が広まれば、本業を失う可能性もあるため、必ず就業規則を確認しましょう。
 
なお、規則上禁止されていなければ、副業をすることは可能ですが、その場合にも、副業での収入が年間20万円を超える場合には、確定申告が必要となります。漏れなどがないように注意しましょう!
 

編集者より

保育士さんの笑顔
前職ではいくつも仕事を掛け持ちした編集者。ひとつ仕事が終わっても次の仕事が待っている、休みの日がほぼない…という状況が、肉体的、精神的にどれほど大変かを思い知りました。
 
私も体調を崩した経験がありますが、やはり仕事は体が資本。倒れてしまっては元も子もありません。厳しい状況は承知の上でも、やはりご自身を大切にしてほしいと感じます。同時に、行政にはこういった現状も踏まえたうえで、保育士さんの処遇改善に取り組んでいただきたいと心より願います。
  

【アンケート実施概要】
・実施期間:
2014年12月1日~12月31日(第一回)
2015年6月25日~7月6日(第二回)
・実施対象:
 保育士(79.7%)・幼稚園教諭(11.7%)・その他保育関連(2.3%)・主婦その他(6.3%)
・回答者数:128人(平均年齢:31.9歳)
・男女割合:女性/96.1%・男性/3.9%
 
※ご協力いただきました皆さま、貴重なご意見をありがとうございました!

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