年間計画に月案、おたよりなど、保育士さんには作成しなくてはならない書類がたくさんあります。近年ではパソコンを導入して効率化を図っている園もあるようですが、一方で書類のほとんどが手書き…という園もあるようです。今回は書類作成業務へのパソコン導入について、110人の読者さまにご意見を伺ってみました。
手書き?パソコン?書類作成業務の現状とは
今回のアンケートでは保育士を中心とした110名の読者さまから回答を得ることができました。まず勤務先での現在の書類作成方法について伺ったところ、年間計画は66.4%、園だよりは80.9%の回答者が「パソコンで作成する」と答える結果となりました。
一方で週案や日案など、頻繁に作成する書類は、手書きで作成するケースが多く、週案は64.5%、日案は69.1%の方が「手書きで作成する」と回答していました。
約8割が年間計画のPC作成に賛成!書類別調査結果
続いて各書類について、パソコンで作成することに賛成か、反対か伺ったところ、年間計画のPC作成に賛成する方は全体の83.6%、月案の場合は75.5%におよびました。
一方週案や日案に関しては、パソコン導入に賛成の声は比較的少なく、週案では56.4%、日案では47.3%にとどまりました。
パソコン作成の一番のメリットは「修正・更新の手軽さ
書類作成をPCで行うことに「賛成」と回答した方に理由を伺ったところ、最も多く挙げられたのが「修正や更新が楽だから(23.3%)」という理由。次いで「文字が読みやすいから(20.6%)」「業務時間が短縮できるから(18.0%)」という意見も多く寄せられました。
手書きの魅力は「あたたかみ」と「作業の取り組みやすさ」
一方でパソコンでの書類作成に「反対」と回答した方に理由を伺ったところ、最も多く挙げられたのは「手書きの方があたたかみがあるから(24.8%)」。特に「保護者向けのおたよりは、あたたかみの感じられる手書きが良い」という声が多く寄せられました。
また「空いた時間に作業がしやすい(14.8%)」というご意見もあり、特に日案など日々作成する書類については、手軽に書きこめる形式が好まれる傾向にあることがわかりました。
みんなの声を聞いてみよう!
パソコン導入に対する皆さまのお声を一部ご紹介しましょう。
いただいたご意見で多かったのは、「パソコンの導入自体には賛成だが、1人につき1台貸与してほしい」というもの。園内のパソコンの台数が少ないために、結局業務がはかどらずに、残業や持ち帰りになっている実態も伺えました。
編集者より
読者の皆さまからは、書類作成について「書き直しが多く大変…」というお声をよくいただきます。パソコンが導入されれば、部分的な訂正が容易となり、業務時間の短縮にもつながるでしょう。
しかし、導入はされていても、人数分のPC配置がない園が現状では多いよう。体制を整えるにはある程度の初期投資が必要です。またパソコンが苦手という保育士さんもいるため、研修の必要性もあるでしょう。そういった要因が、保育園へのパソコン導入のハードルを高くしているのかもしれませんね。
・実施期間:2015年6月19日~7月8日
・実施対象:
保育士(72.7%)・幼稚園教諭(13.6%)
その他保育関連職(4.5%)・学生(2.7%)・主婦(6.4%)
・回答者数:110人(平均年齢:34.3歳)
・男女割合:女性/96.4%・男性/3.6%
※ご協力いただきました皆さま、貴重なご意見をありがとうございました!