保育の基礎知識

手遊びの効果ってスゴイ!~子どもの心と体を育む活用のコツ~

道具を使わずにどこでも楽しめる手遊びは、日々の保育の強い味方!保育士や幼稚園教諭の皆さんも、いろいろな場面で活用されているのではないでしょうか。この手遊び、実は子どもの成長にとって、良い効果がたくさんあるのをご存じでしょうか。今回は手遊びが子どもたちに与える影響と、効果的な活用法をご紹介します!

手遊びは脳の発達も促す?!体への影響

保育士と女の子
手遊びとは、歌と手の動作がひとつになった遊びのこと。中には手先だけでなく、腕や体全体をリズムに合わせて動かすものもあります。そのメリットは、なんと言っても道具などを準備しなくても楽しめること。
 
しかしそんな手軽さの中にも、子どもの成長につながるエッセンスがたくさん詰まっています。では、手遊びが体の成長に与える効果とはどのようなものなのでしょうか。
 

【効果1】脳の発達が促される
手は「外部の脳」とも言われるように、脳の大部分を刺激する器官のひとつです。手遊びでは左右の手をバランスよく使うため、脳の活動を活性化して発達を促してくれます。
【効果2】手先が器用になる
遊びながら手先の器用さを育むことができるのも手遊びの大きな魅力。発達の段階に合わせて、難しい指の動きがある遊びにもチャレンジしてみましょう。
【効果3】反射機能やリズム感が身に付く
歌と動作がひとつになった手遊びは、繰り返し行うことでリズム感を養ったり、反射機能を発達させることもできます。
【効果4】体の動かし方が身につく
日常ではなかなか行わない手先、体の動きを体感することができるので、体の各部分の動かし方、力の入れ方などが自然と身に付き、感覚も磨くことができます。

 
このように、手遊びには子どもの体の成長につながる良い効果がたくさんあります。ただ、子どもたちが手遊びを目で見て覚えた場合、例えばグーとパーの繰り返しでも、パーの際に指が伸びきっていないこともあるでしょう。保育士さんが手を取って、指の動かし方や力の入れ具合を伝えてあげることで、これらの効果を最大限活かすことができるでしょう。
 

言葉やコミュニケーション力の発達にも役立つ!

保育園児手遊び歌には、いろいろなものの名前が含まれています。繰り返し行うことで、自然とその言葉を覚えることにつながるとともに、単に言葉を覚えるだけでなく、その「もの」について興味・関心を持つことにもつなげられるでしょう。
 
また、手遊びは皆で呼吸を合わせて行う遊びです。気持ちを共有する楽しさを体感できることから、「自分の気持ちを伝えたい」という欲求が生まれ、それが自然と保育者や子ども同士のコミュニケーションにつながっていくことでしょう。

言語能力やコミュニケーション能力を育むためには、何度も繰り返して手遊びを行うことが大切です。また、例えばくすぐりの場面では、「くすぐったいね~」「たのしいね~」とコミュニケーションを取りながら行うのも、良いでしょう。

 

心の発達にもつながる!手遊びの効果

小鳥のイラスト
手遊びは体だけでなく心の成長にも役立ちます。ここからは手遊びが子どもたちの心にどのような影響を与えるか、見てみましょう!
 

【効果1】心の安定につながる
手遊びでスキンシップを取ると、「愛情ホルモン」とも呼ばれるオキシトシンという物質が脳内で分泌され、情緒を安定させてくれます。これは子どもたちだけでなく、保育士さんにも当てはまること。ぜひたくさん触れ合って、信頼関係を築いていきましょう。
【効果2】想像力が養われる
先にも述べたとおり、手遊びには視覚的に歌に出てくるものを説明する絵や映像などがあるわけではありません。指をなにかに見立てたり、何かになりきったり…そんな中で想像力を養うことができるでしょう。

編集者より

私服の保育士さん
歌と動きさえ知っていれば、何の準備もいらない手遊び。こんなに子どもの成長にとって良い効果があるにもかかわらず、気軽にできるのはとてもステキですね!保育のプログラムの導入として活用したり、ちょっとした隙間時間で楽しんだり…ぜひレパートリーをどんどん増やして、「手遊び上手」な保育士さんを目指してみましょう!

参考文献・サイト

  • 横浜市手遊び歌研修
  • 子育ての味方!

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