「職場にイヤな先輩がいます」「毎日出勤が憂鬱です」保育のお仕事には切実なお悩みが毎日のように寄せられます。先輩保育士の皆さまはそんな、後輩から嫌われる存在になってはいませんでしょうか。今回は先輩として、信頼を一気に失ってしまう”絶対にNGな行動”を7つお伝えします。当てはまってしまった方…要注意ですよ!
いや~な人になってない?先輩ゆえの無意識が一番怖い!
職場に長く身を置き、ベテランになってくると無意識に出てくるのが慢心。その慢心ゆえに、正しく指導をしている”つもり”になっているだけで、自分の我がままを貫いてしまっている、ちょっぴり困った先輩職員も世の中には多く存在します。
そういった人物は、後輩からの信頼を失い、やがては「ダメな先輩」のレッテルが貼られてしまうことでしょう。後輩指導では、時に厳しく叱責して嫌われることも必要ですが、誤った後輩への関わり方で嫌われてしまうのは自分のためにも避けたいもの。そのためにも、これからお伝えする7つの行動に注意することが重要です。
これをやったらダメ先輩確定?!気を付けたい7つの行動
では具体的に、注意したい7つの行動パターンを見ていきましょう!ご自身の行動、先輩の行動に当てはまる部分がないか、チェックしてみてくださいね!
- ◆意見や指示がコロコロ変わる◆
- その日の気分で言うことが変わる人、案外多いですよね。昨日はダメだったけど、今日は良い、そんな適当な指示では、安心して動くことができません。「その程度の適当な価値基準で動いているの?」と後輩に不信感を抱かせ、軽蔑されてしまう原因にもなりかねません。指導、指示には一貫性を持ちましょう。
- ◆好き嫌いで態度を変える◆
- 人の好き、嫌いで態度を変えるのは、社会人としても先輩としてもふさわしくありません。人間ですから、どうしても相性はあると思いますが、無意識にそれが出てしまっているとすれば、ともすれば子どもに対してもそういった感情が出てしまっている可能性すらあります。十分に気を付けましょう。
- ◆優れた点を認めない◆
- 重箱の隅をつつくように悪い点はなんでも挙げるのに、良いところは何一つ見てくれない、認めてくれない、それでは後輩のモチベーションは下がる一方ですし、一緒に仕事をしたいと思わなくなるでしょう。他者の良いところを見出すのも、人のスキルのひとつです。やる気を引き出せるような先輩を目指しましょう。
- ◆直接言わずに陰口を言う◆
- 当事者である後輩には直接言わず、都合の良い人にこっそり事情を話して陰で悪口を言う…、もはや卑怯以外のなにものでもありませんし、大人としても恥ずべき行為です。
言いたいことがあるならば当人に言って指導すべきですし、悪口を言うことでストレスを発散していたり、その後輩をいわば職場内の「共通の敵」にして叩くことで、自分の優位性を保とうとしているのならば言うまでもなく、考え方も手段も間違っています。他人の悪口は、自分を下げるだけであることを自覚しましょう。
- ◆他の人と比較する◆
- これに関しては保育と同様です。「去年の新卒のAさんはもっと要領がよかった、覚えが早かった」…だから何だというのでしょうか。なにごとにも個人差というものがありますし、相対的に見ればAさんには優れた点もあれば、その後輩に劣った点もあることでしょう。比較したところで相手が変わる訳ではありません。それを支え、伸ばしていくのが先輩の仕事ということを認識しましょう。
- ◆自分のことを棚に上げる◆
- 「私はいいのよ!忙しいんだから!」…まったくもって説得力のない主張です。人のことを言う前に、まずは自分のやるべきことをきちんとやりましょう。この行動は後輩に「この人は仕事ができない人だ」とレッテルを貼られる大きな要因となります。
一度なめられてしまうと、信頼を回復するのは容易なことではありませんよ。
- ◆もはや人格否定?「保育士失格」発言◆
- 感情がいくら高ぶっていたからと言って、「保育士失格!」などという言葉を安易に使うのは問題です。もちろん、子どもに対して手をあげたり、感情に任せて怒鳴ったり、命の危険にさらすことは、保育者としてあるまじき行為です。しかし月案の提出日に間に合わなかった、行事の進行で少しミスをしたなどでこういった人格否定をしてしまうのはいかがなものでしょう。
失格であるかどうかは、一度の失敗ではわかりませんし、それを決めるのは先輩であるあなたではありません。
これらは嫌われる先輩の条件です。時には後輩の至らない点にイライラしてしまうこともあるかもしれませんが、そういった「後輩のダメな部分」は、いわば写し鏡。自分の指導力が不足しているということでもあるのです。「○○さんって本当に使えない!」などと”ダメ先輩発言”をしてしまう前に、ぜひ自分自身の行動も振り返ってみましょう。
編集者より
自分の考えを曲げない、思い通りにならないと機嫌が悪くなる、すぐに悪口や嫌味を言いふらす…そんな先輩に振り回され、身も心も病んでいる保育士さんは、たくさんいらっしゃいます。
先輩という立場以前に、大人として恥ずかしくない態度を取れているかどうかを再確認する必要があるのではないでしょうか。
古い概念に固執してしまっている場合には、きちんと話し合って、新たな意見を取り入れることも大切です。感情ではなく理性で、個人としてではなく組織全体を見て、行動できるように心掛けましょう。
もちろん、後輩も「教えてもらえるのが当たり前」と思っていてはいけません。わからないことは自分で考えたうえで先輩にも意見を仰ぐ、先輩はそれに的確なアドバイスを行う、そんな円滑な関係が築けたら良いですね。