保育ノウハウ

公務員保育士の年収はどれくらい? 私立保育園との差分や年齢別の給料の違いを解説

「公務員保育士って、実際どのくらい年収がある?」「本当に安定しているの?」など、公務員保育士について気になっている方は多いのではないでしょうか。公務員保育士は私立保育園と異なる給与体系で、安定した収入や手厚い福利厚生が魅力のため、就職や転職先の候補としてもおすすめです。

この記事では、公務員保育士の年収を年齢や役職別などに分け、さまざまな観点から解説します。私立保育園との比較や公務員保育士になるための具体的な方法も紹介しますので、保育士の給料に悩んでいる方や、安定した環境で長く働きたいと検討している方は、ぜひ参考にしてください。

【この記事で分かること】

  • 公務員保育士の年齢、経験年数、役職、地域別の平均年収
  • 公務員保育士と私立保育士の給料比較
  • 公務員保育士になる方法
  • 公務員保育士のメリット・デメリット

公務員保育士とは

公務員保育士とは地方自治体に所属し、公立の保育施設で働く保育士のことです。民間企業やNPO法人などが運営する私立保育園とは異なり、地方公務員として雇用されるため、各自治体の給与体系や人事制度に基づいて働くのが特徴です。

公務員保育士として採用されるためには、地方自治体の採用試験に合格する必要があり、実施時期や試験内容は自治体ごとに異なります。そのため、志望する自治体のWebサイトなどで募集要項を確認し、試験日程や試験内容に合わせた準備を行うことが重要です。

また公務員試験には、一般教養などの筆記試験が含まれる場合が多く、高校卒業程度の一定の学力が求められます。簡単な試験ではありませんが、安定した収入や充実した福利厚生が期待できるため、長期的なキャリアを築きたい方にとっての魅力的な選択肢といえるでしょう。

公務員保育士の平均年収はいくら?

こども家庭庁が公表した「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」によると、公務員保育士の平均年収は以下の通りです(※)。

雇用形態 平均年収(賞与込み)
常勤(平均勤続年数:10.6年) 約438万6,000円
非常勤(平均勤続年数:10.3年) 約228万円6,000円

常勤で働く公務員保育士の場合、安定した給与に加えて昇給や賞与、福利厚生もあるため、長期的に働きやすい環境が整っているといえるでしょう。

一方、非常勤保育士は勤務時間や日数が短い場合が多く、賞与や各種手当も常勤より少ないため年収が半分程度下がる傾向にあります。柔軟な働き方をしやすい反面、収入面では安定しにくいのが現状です。

※出典:こども家庭庁.「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」.https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/443197f1-8796-458c-b5c8-27bb782a77d5/a24882bd/20241218_councils_shingikai_kodomo_kosodate_443197f1_18.pdf ,(参照 2025-05-19).

【監修者・礒部はるかのアドバイス】
公務員保育士の平均年収は比較的安定しており、昇給や賞与、福利厚生が充実している点が特徴です。2024年には人事院が国家公務員のボーナス支給月数を4.5カ月から4.6カ月に引き上げる旨や、初任給や若年層の俸給月額の大幅引き上げを勧告しました。これにより保育士のボーナスや初任給が増加し、さらなる収入アップが期待されます。

【年齢別】公務員保育士の平均年収

公務員保育士は、年齢によって給与や年収が変動します。ここでは、20〜50代の公務員保育士の平均年収を、総務省が発表した「令和5年 地方公務員給与の実態」の結果を基に紹介します(※)。

  • 20代の公務員保育士の年収と給料
  • 30代の公務員保育士の年収と給料
  • 40代の公務員保育士の年収と給料
  • 50代の公務員保育士の年収と給料

なお、期末・勤勉手当(賞与)は平均給与月額×4.5カ月分で計算しています。

※出典:総務省.「令和5年 地方公務員給与の実態 第2統計表」.https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/kyuuyo/pdf/R5_kyuyo_1_02.pdf ,(参照 2025-05-19).

20代の公務員保育士の年収と給料

20代の公務員保育士はキャリアのスタート時期にあたり、平均年収は約300万〜340万円、平均月収は19万〜21万円程度が目安となります。

公務員保育士でも初任給は比較的低めですが、公務員特有の昇給制度があり、年数を重ねるごとに安定的に収入が増えるのが特徴です。また自治体によっては地域手当などが支給されるケースもあり、実際の支給額には差が出ることもあります。

30代の公務員保育士の年収と給料

30代になると経験年数も増え、主任補佐やリーダー的な役割を担うことも多くなります。平均年収は約395万〜495万円、平均月収は24万〜30万円前後とされ、昇給も徐々に反映される時期です。

また家庭を持つ保育士も増える年代であり、公務員としての安定した収入や福利厚生のメリットが一層実感される年代といえるでしょう。

40代の公務員保育士の年収と給料

40代の公務員保育士は園全体の運営に関わる中堅職員として活躍することが多く、主任や管理職候補になるケースもあります。平均年収は約545万〜625万円、平均月収は33万〜38万円前後が目安です。長年の勤務によって賞与額も高水準になるため、収入面での安定感が増します。

役職手当や勤続年数に応じた加算もあり、実績や責任の重さに応じて給与面での優遇も期待できるため、キャリアと収入の両面で充実しやすい年代といえるでしょう。

50代の公務員保育士の年収と給料

50代では管理職や園長として働く人も多く、平均年収は約625万〜680万円、平均月収は38〜万41万円前後が目安です。50代になると指導者の立場として後進の育成にも注力することが求められます。また定年が近づくことで退職金や再任用制度への関心も高まり、将来設計を見据えた働き方が意識される年代です。

【経験年数別】公務員保育士の平均年収

経験年数別の公務員保育士の平均給料月額と平均年収は以下の通りです(※)。

経験年数 平均給料月額 平均年収
1年未満 18万4,585円 約304万円
1年以上2年未満 18万9,512円 約313万円
2年以上3年未満 19万5,640円 約323万円
3年以上5年未満 20万6,450円 約341万円
5年以上7年未満 22万2,132円 約367万円
7年以上10年未満 24万1,853円 約399万円
10年以上15年未満 27万3,612円 約451万円
15年以上20年未満 31万8,309円 約525万円
20年以上25年未満 35万6,603円 約588万円
25年以上30年未満 38万939円 約629万円
30年以上35年未満 39万5,793円 約653万円
35年以上 36万7,796円 約606万円

※出典:総務省.「令和5年 地方公務員給与の実態 第2統計表」.https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/kyuuyo/pdf/R5_kyuyo_1_02.pdf ,(参照 2025-05-19).

この結果からも、公務員保育士は経験を重ねるごとに安定して昇給することが分かり、長く勤めるほど生活基盤が安定します。若手のうちは私立保育士との差は小さいですが、中堅以降になると公務員ならではの恩恵が大きくなるでしょう。公務員保育士はキャリアを重ねるごとに収入・待遇ともに充実する職種といえます。

【役職別】公務員保育士の平均年収

ここでは、公立保育園に勤務する常勤保育士を例にとり、役職別の平均年収を見ていきましょう(※)。

役職 平均年収(賞与込み)
施設長(園長) 約772万円
主任保育士 約677万円
保育士 約439万円
保育補助者(資格なし) 約263万円

※出典:こども家庭庁.「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」.https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/443197f1-8796-458c-b5c8-27bb782a77d5/a24882bd/20241218_councils_shingikai_kodomo_kosodate_443197f1_18.pdf ,(参照 2025-05-19).

公務員保育士は役職が上がるほど年収が高くなり、主任保育士と保育士を比較すると約1.5倍、役職に就くことで年収がアップしているのが分かります。施設長や主任保育士は管理業務や人材育成も担うため、給与水準が高めです。一方、保育補助者は資格を有していないため、年収や給料は低い傾向にあります。

【地域別】公務員保育士の平均年収

公務員保育士は各自治体に所属するため、給料や年収にも地域差が生じます。地域別の公務員保育士の平均年収と平均基本給月額の上位10位は、以下の通りです(※)。

順位 都道府県 平均基本給収額 平均年収
1 東京都 38万6,278円 約637万円
2 神奈川県 36万9,091円 約609万円
3 兵庫県 36万40円 約594万円
4 大阪府 35万8,325円 約591万円
5 愛知県 35万7,162円 約589万円
6 三重県 35万5,740円 約587万円
7 静岡県 35万2,107円 約580万円
8 広島県 35万1,826円 約580万円
9 埼玉県 35万1,454円 約580万円
10 茨城県 34万8,821円 約576万円

※出典:総務省.「令和5年 地方公務員給与の実態 第2統計表調査結果の状況」.https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/kyuuyo/pdf/R5_kyuyo_1_02.pdf ,(参照 2025-05-19).

都市部や大都市圏などは人口が多く生活コストも高いため、公務員保育士の基本給が高く設定されています。一方で、地方の県では、基本給月額が都市部に比べて3万〜8万円程度低い傾向にあり、都市部と地方で公務員保育士の年収格差が広がっているのが現状です。

また東京都では地域手当や東京都独自の処遇改善手当などで月額約6万5,000円支給されているのに対し、こうした手当が十分に支払われない県も多く見られます。

公務員保育士は私立保育士より給料が高い?

公務員保育士は私立保育士より給料が高い傾向にあるといわれていますが、実際のところどれくらいの差があるのでしょうか。保育所に勤務している公務員保育士と私立保育士の給料を比較すると、以下のようになります(※)。

区分 給与月額(賞与込み) 平均年収
公務員保育士 約36万5,542円 約439万円
私立保育士 約34万8,119円 約418万円

※出典:こども家庭庁.「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」.https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/443197f1-8796-458c-b5c8-27bb782a77d5/a24882bd/20241218_councils_shingikai_kodomo_kosodate_443197f1_18.pdf ,(参照 2025-05-19).

公務員保育士と私立保育士の収入を比較すると給与月額にして約1万7,000円、年収にして約20万円、公務員保育士の方が収入が多くなります。公務員は賞与や昇給が明確に制度化されており、長く務めるほど安定的な給料アップが見込めるでしょう。

一方、私立保育士は園によって給料や手当の差が大きく、待遇も園によりさまざまなため、安定した収入を求めるなら公務員保育士の方が有利といえるでしょう。

公務員保育士になるには

実際に公務員保育士になるためには、具体的にどうすれば良いのか気になる方も多いでしょう。公務員保育士になるには、ただ求人に応募するだけではなく、公務員試験に合格し、その後に自治体から採用されるといったステップが必要です。ここからは、公務員保育士になるためのポイントを、以下の4つのセクションに分けて詳しく見ていきましょう。

  • 公務員保育士の募集を探す
  • 公務員保育士試験を受ける
  • 採用候補者名簿に登録される
  • 自治体から採用通知を受ける

【監修者・礒部はるかのアドバイス】
公務員保育士を目指すには、各自治体の公務員試験情報を早めに把握し、計画的に準備を進めることが大切です。筆記や面接、小論文では保育の専門性だけではなく、人柄や実践的な姿勢も問われます。名簿登録後すぐ採用されるとは限らないため、忍耐力と柔軟な心構えも必要ですが、収入の安定性や、地域に根差した保育を実践したい人にはおすすめです。

公務員保育士の募集を探す

公務員保育士は募集人数が限られていることが多いため、募集がかかったらすぐ応募することが大切です。公務員保育士の募集は自治体によって時期が異なりますが、大きく分けて夏型と秋型の2パターンあり、1次試験・2次試験と試験を2回に分けて行うこともあります。

  • 夏に試験がある場合:4〜5月申し込み(試験開始は6~8月)
  • 秋に試験がある場合:7〜9月申し込み(試験開始は9~10月)

ただし、自治体によっては春や冬に採用試験を行うこともあるため、試験日程や募集人数を希望する自治体のWebサイトにて定期的にチェックすることが重要です。また、募集情報は突然公開されることもあるため、見逃さないよう早めの情報収集を心がけましょう。なお、条件がマッチしていれば、複数の自治体へ応募することも可能です。

公務員保育士試験を受ける

公務員保育士になるには、各自治体が実施する保育士採用試験に合格する必要があります。試験内容や回数は自治体ごとに異なり、筆記試験をメインに行う一次試験と、面接や小論文、実技・体力試験などが中心の二次試験を行うのが一般的です。

一次試験では教養・専門分野の両方の対策が必須で、一次試験に合格すると、二次試験に進みます。ただし自治体によっては、三次試験まで設けているケースもあるため、希望する自治体の要項をよく確認しましょう。

また自治体によっては年齢制限を設けている場合もあるため、事前に条件に当てはまっているかを調べてから申し込みましょう。

採用候補者名簿に登録される

試験に合格すると、合格した自治体の「採用候補者名簿」に登録されます。この名簿の有効期限は合格後1年間のみに限定され、翌年度に自動的に繰り越されることはありません。

加えて、名簿に登録されたからといって採用が決まるわけではなく、あくまで採用候補者として扱われるだけなので、実際に働くまでに期間が空く、もしくは1年間採用が決まらないというケースも珍しくありません。採用枠に応じて順次選考される仕組みですが、万が一、1年以内に採用されなかった場合は、再度試験を受け直す必要があることに留意しましょう。

自治体から採用通知を受ける

名簿に登録された後は自治体の採用方針や年度ごとの採用枠に応じて、成績上位者から順に採用が決まっていくとされています。つまり、試験結果の順位が高ければ高いほど、採用される可能性も高くなるのが一般的です。自治体から採用の連絡を受けた時点で公務員保育士としての採用が確定しますが、名簿に登録されても全ての人が採用されるとは限らないため注意しましょう。

公務員保育士と私立保育士のメリット・デメリット

公務員保育士と私立保育士には、それぞれメリットとデメリットがあります。本章では、それぞれの特徴を解説します。事前にメリット・デメリットを把握し、後悔なく転職できるように準備しておきましょう。

【監修者・礒部はるかのアドバイス】
公立と私立の保育士には、それぞれ異なる魅力があります。公立は福利厚生や給与の安定があり、将来を見据えて長く働きたい方に向いています。一方で、異動や配属の自由が利かない点には注意が必要です。

私立は園の方針や雰囲気に共感して選びやすい反面、保育園によって待遇や労働環境に差が出やすい傾向があります。将来設計や働く上で大切にしたい「軸」をしっかりと決めて選ぶことが大切です。また私立保育園では園見学を受け付けていたり、自治体によっては就職相談会・セミナーを開催していたりするので、一度足を運んでから決めてみても良いでしょう。

公務員保育士のメリット・デメリット

公務員保育士は給料やボーナスが安定して支給される点や、手厚い福利厚生を受けられる点が大きな魅力です。私立保育士の場合は雇用先によって待遇に差がありますが、公務員保育士は地方公務員と同等の福利厚生が受けられるため、一定の水準が保たれています。また年功序列により給与が上がっていくため、長期的に安定して働ける環境が整っているといえるでしょう。

一方、公務員保育士は同じ自治体内での施設において、数年ごとに異動があるのが一般的です。状況によっては保育施設以外の行政部署に異動する可能性もゼロではありません。

公務員は副業が禁止されているのもデメリットといえます。空いた時間にダブルワークなどができないため、収入は公務員保育士の給料のみと限定的です。またそもそも倍率の高い公務員試験に合格する必要があるというハードルの高さや、希望の園に必ず配属されるわけではないこともデメリットといえるでしょう。そのため、自分にとって譲れない条件を事前に確認し、慎重に検討することが大切です。

 私立保育士のメリット・デメリット

私立保育士の大きなメリットは、自分に合った保育園を自由に選べることです。公立保育士と違って異動がないため、特に小さな子どもがいて生活環境を変えにくい方や、特定の園で長く働きたい方にとって転勤のない職場は大きな魅力でしょう。

一方、私立保育園は園によって給与水準に差があり、全体的に公立に比べて給料や年収が低めの傾向があります。また人手不足から残業が多くなりやすく、ベテラン職員が少ない園も多いため、指導体制に不安があるケースも見られます。

公立・私立保育園それぞれにメリット・デメリットがあるため、これらを考慮しながら自分の働き方やライフスタイルに合った選択をすることが大切です。

公務員保育士になる上での注意点

公務員保育士になるためには、気を付けたいポイントがいくつかあります。採用試験を受ける前に事前に把握しておくことで、いざ働いたときのギャップや失敗を防げるでしょう。ここでは、公務員保育士になる際に知っておきたい4つの注意点について紹介します。

  • 採用の倍率や試験の難易度は地域差がある
  • 合格しても採用待ちになる場合がある
  • 希望する職場を選べない可能性がある
  • 年功序列の文化がある

事項で具体的な内容を詳しく見ていきましょう。

採用の倍率や試験の難易度は地域差がある

前述の通り公務員保育士として採用されるためには各自治体が実施する採用試験に合格する必要がありますが、試験の倍率や難易度は地域ごとに大きく異なります。例えば、給料水準の高い東京都の場合、区により多少差はありますが、おおむね2.5倍前後で推移しています。都市部でも名古屋市や大阪府などは5倍を超える倍率なものの、採用枠も多い傾向にあるためその他の倍率は2〜3倍程度と比較的低めです。

一方、新潟市や高崎市などの地方の自治体では採用枠が少ないため、倍率が7〜8倍と高くなる傾向にあります。そのため、公務員保育士の採用試験では地域差を踏まえ、過去の倍率や募集状況をしっかり調べて対策を練ることが大切です。

合格しても採用待ちになる場合がある

前述の通り、公務員保育士は試験に合格しても、必ずしもすぐに働けるとは限りません。自治体の保育士が十分足りている場合、空きがなく採用自体が見送りとなるケースもあります。公務員試験に合格しても就職先が決まるまでは油断できないため、留意しておきましょう。1年間採用されなかった場合は、再度希望する自治体の採用試験に合格する必要があります。

希望する職場を選べない可能性がある

私立保育園と違い、公務員保育士は希望の職場を選択できない点にも注意が必要です。公立保育士は勤務地が保育園だけとは限りません。例えば子育て支援センターや、児童福祉施設などへ配属されることもあります。そのため、希望していない勤務先で働かなければならない場合も多くあるでしょう。

加えて、数年おきに異動があるため、職場環境が自分に合っていて同じ施設でずっと働きたいという希望をかなえるのが難しいケースが多いです。長期的に同じ園にいたい方には不向きである点も考慮しましょう。

年功序列の文化がある

公務員保育士の給与体系は基本的に年功序列で、経験年数に応じて昇給していく傾向にあります。長く勤めることで安定した収入が期待できますが、一方で途中で退職するとその恩恵は十分に受けられません。

また年次の浅い職員は意見が通りにくかったり、上司の意向に従わなければならないケースもあったりと、働き方にも年功序列が影響するケースが少なくないため、組織文化への適応も重要となります。

公務員保育士は年収以外の条件にも目を向けて

公務員保育士は、給与や福利厚生などの待遇面が安定しており長期的に働きやすい職業ですが、公務員試験の受験が必須です。採用試験は自治体によって多少の差はあれど倍率が高く、合格後も採用待ちや異動によって希望の職場で働けない可能性もあるため、メリットだけではなくデメリットも把握しておく必要があるでしょう。

また現在の年収や働き方に悩んでいる場合は、転職も選択肢の一つです。転職を考えている方におすすめなのが、転職支援サービスです。「保育のお仕事」は、好待遇の求人を多数掲載しており、専任のキャリアアドバイザーが求人紹介から入職準備までしっかりサポートします。そのため、転職に不安がある方におすすめです。最新の求人情報やお役立ち情報も配信しているため、まずはLINEの友だち登録をしてチェックしてみてください。

監修者情報

礒部はるか

保育士資格・幼稚園教諭一種免許状を保有。大学卒業後、学童・児童館にて保育士として従事。その後、保育園にて乳幼児クラスを担当。現在は複数の保育メディアにてライター・編集者・監修者として活動。

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