保育園の入園式は、子どもの人生における重要な節目の一つであり、新しい環境でのスタートを象徴する大切な行事です。ご家族にとっても、新たな一歩となる大切な日。特別な日を迎えるに当たり、子どもや保護者の服装選びに悩んでいる方もいるでしょう。
入園式は、期待と希望に満ちた晴れやかな場であると同時に、厳粛な雰囲気も持ち合わせた式典です。そのため、フォーマル過ぎずカジュアル過ぎない適切な服装を選びましょう。
本記事では、子どもの保育園への入園を控えている保護者の方に向けて、入園式での服装選びのポイントを分かりやすく解説していきます。
ぜひこの記事を参考に、笑顔あふれる素敵な入園式を迎える準備をしてください。
【この記事で分かること】
- 子どもと保護者の入園式の服装選びのポイント
- 保護者が避けるべき服装
- 保育園の入園式の流れ、必要な物
- 入園式で気を付けたいポイント
もくじ
【子ども】保育園の入園式の服装

いよいよ保育園の入園式が近づき、子どもの服装に悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。入園式は、新しい環境での生活のスタートを象徴する大切な儀式であり、それにふさわしい服装を選ぶことが重要です。
ただし子どもの入園式の服装は、フォーマル過ぎる必要はありません。快適さと清潔感を重視しながら、動きやすい服装を心掛けましょう。
それでは年齢別に入園式にふさわしい服装について、具体的な選び方のポイントを詳しく紹介します。
<【子ども】保育園の入園式の服装>
- 0歳児・1歳児:普段通りの服装で
- 2歳児~:動きやすさを意識したフォーマル感のある服装
0歳児・1歳児:普段通りの服装で
0、1歳児はよだれなどで服が汚れる場合があるので、動きやすく着替えがしやすい普段着が良いでしょう。慣れない環境で汗をかくことも多いため、吸水性の良い素材の服装がおすすめです。
新たな環境で緊張したり不安になったりする子どももいるため、着慣れた服装で安心感を持たせることが大切です。
入園式らしくフォーマルさを加えたいなら、普段着にアクセントを加える程度にとどめてください。例えば、ドレスやタキシード柄のベビー服を選んだり、お気に入りの小物を取り入れたりするのが良いでしょう。
【監修者・礒部はるかのアドバイス】
入園式では基本的に0、1歳児は普段通りの服装で来る子が多い印象です。ご家庭によっては、襟付きのロンパース、蝶ネクタイやリボンのついたカバーオール、ドレス風のワンピースなど、フォーマル感のある服装を選ばれることもあります。ただ、服装によっては赤ちゃんのストレスになる可能性があるので、吸湿性・通気性のある綿素材や、着心地の良いデザインのものを選びましょう。
2歳児~:動きやすさを意識したフォーマル感のある服装
2歳児以上であれば、入園式という特別な機会にふさわしい、普段よりも少しフォーマルな洋服を着用すると良いでしょう。この年齢になると、特別な場面での服装の違いも少しずつ理解できるようになってきているはずです。
ただし、初めての保育園という新しい環境で快適に過ごすためには、窮屈さを感じない着心地の良い素材や、動きやすいデザインの物を選ぶことが大切です。また着脱がしやすい服装であることも重要なポイントとなります。
女の子の場合は清楚でかわいらしい印象の襟付きブラウスや、シンプルなデザインのワンピースがおすすめです。
男の子の場合は軽めの素材で作られたジャケットや、動きやすいベストなどを合わせると、程よい特別感と格式を演出できます。
【監修者・礒部はるかのアドバイス】
2歳以上になると、よりフォーマルな服装で入園式に参加する子が多くなります。襟付きのシャツやブラウスにネクタイや蝶ネクタイ、リボンを付けたりする子どももいます。ジャケットやベストを羽織る子どももいますが、着ぶくれしたり着心地が悪かったりするケースもあるので、実用性や着心地を考えるなら1枚で着られるフォーマルな「重ね着風デザイン」がおすすめです。
【保護者】保育園の入園式の服装

保育園の入園式に、保護者としてどのような装いで参加しようか、悩んでいる方もいるでしょう。保育園の入園式では保護者も参列者としてふさわしい、品のある装いを心掛けることが重要です。式の意義を理解し、子どもの新しい門出を祝福する気持ちを服装でも表現しましょう。
保護者それぞれの立場に合わせた適切な服装選びについて、具体的に解説していきます。
<【保護者】保育園の入園式の服装>
- 基本はオフィスカジュアル
- ママ:明るさを重視したスタイル
- パパ:カジュアルめなスーツスタイル
基本はオフィスカジュアル
保育園の入園式は0歳児や1歳児が参加することも多く、子どもの集中力や体力を考慮して、通常30分〜1時間程度の短時間で行われる傾向にあります。
式中は子どもを抱っこしたり、一緒に椅子に座ったり、必要に応じておむつ替えや授乳に対応するなどの時間が出てくるでしょう。特に0歳児の場合は、授乳時間や睡眠時間との兼ね合いも考慮する必要があり、柔軟な対応が求められます。
そのため、フォーマルウェアや着物などの正装ではなく、動きやすさと清潔感を兼ね備えたオフィスカジュアル程度の服装にしましょう。子どもの世話がしやすい服装を心掛けることが重要です。スーツやジャケットは、窮屈でない範囲で着用してください。
だらしない印象を与えないよう、アイロンがけやシワ・汚れなどに注意を払うことが重要です。靴は歩きやすく清潔感のある物を選びましょう。
ママ:明るさを重視したスタイル
ママは多少明るく華やかな色使いを心掛けると良いでしょう。春の入園式にふさわしい暖かみのある優しい色合いを選ぶことで、晴れやかな雰囲気を演出できます。
シャツやブラウス、ワンピースなどにジャケットやカーディガンを羽織るスタイルがおすすめです。季節感を考慮して、薄手のジャケットや柔らかい素材のカーディガンを選ぶと、フォーマル過ぎない親しみやすい印象を与えます。
子ども用の椅子や床に座る可能性があるため、スカートなら丈が長い物、またはパンツスタイルの方が動きやすいでしょう。スカートの場合は、座っても膝が見えない程度の長さを選びましょう。
子どもと一緒に写真を撮ったり、しゃがんで話しかけたりする機会も多いため、動きやすさを重視した服装選びが大切です。
パパ:カジュアルめなスーツスタイル
最近の入園式では、堅苦し過ぎないカジュアルなスーツスタイルを選ぶパパが増えています。ダークスーツでもビジネススーツほど固くならない着こなしがおすすめです。
胸ポケットにチーフを入れたり、季節感のある明るめの色味のネクタイを選んだりすると、式にふさわしい華やかさとおしゃれ感を演出できます。
スーツの色は濃紺や灰色など落ち着いた色を基調としつつ、小物使いで春らしさを取り入れるのがポイントです。
ママと一緒に出席する場合は、お互いの服装の色味やトーンを事前に相談して合わせると、家族としての統一感が生まれ、より洗練された印象になります。
ネイビースーツにママの服装の差し色と同系色のネクタイを合わせるなど、さりげない工夫もおすすめです。
保護者が避けるべき服装は?
入園式では、以下の服装は避けることをおすすめします。式の雰囲気にふさわしくない場合があるので、注意してください。
- ミニ丈のスカート
- 肌の露出の多い服装
- デニム
- 派手過ぎるアクセサリー
カジュアル過ぎる服装は避け、入園式の雰囲気に合った適度な動きやすい服装を選ぶことが大切です。
スーツほどの堅苦しさは必要ありませんが、清潔感のある服装を心掛けましょう。
【監修者・礒部はるかのアドバイス】
入園式は子どもにとっても保護者にとっても、新しい生活のスタートを祝う大切な記念日です。子どもだけにフォーマルな服装を着せるのではなく、保護者も「いつもとは違った服装」を着ることで、子ども自身が入園式が特別な日であることを実感できます。子どもは「お母さん・お父さんとおそろい」が好きですから、スウェットやジャージなどの服装は避け、できるだけ子どもの服装に合った雰囲気の服装を選んでみてください。
保育園の入園式の流れ

保育園の入園式は以下の流れで行われるのが一般的です。
- 園長あいさつ
- 職員紹介
- 在園児や保育士の出し物や歌
- 写真撮影
写真撮影は一般的に、入園児と保護者一同、保育士も交えて行います。
園によっては、保護者代表のあいさつや園のルールの説明などもあります。大切な情報なので、しっかり聞きましょう。
入園式が終わったら、クラスごとに教室に分かれます。子どもは早速保育園での生活が始まり、保護者は別室で説明を受けるケースもあります。
保育園の日常では、送り迎えの時間に他の保護者や先生とゆっくり話す時間はあまりありません。そのため入園式は保護者同士、また保育士との貴重な交流の機会となっています。この機会を活用して、同じクラスの保護者や担任の先生と、子どものことについて気軽に話してみてください。
入園式がない場合もある
保護者の多くが仕事をしているため、平日に開催される入園式には参加が難しいケースが少なくありません。保護者の負担軽減や、子どもたちが園生活をスムーズに始められることを重視し、入園式を実施しない保育園もあります。
年度の途中で入園する場合も、基本的に個別の入園式は行われません。運営上の都合や、他の園児たちの日常的な保育活動への影響を考慮してのことです。
ただし園によっては途中入園の子に対して、翌年度の4月に行われる入園式に参加できる機会を設けたり、進級式などの行事と組み合わせて新入園児として紹介したりするなどのケースもあります。
入園式の形式もさまざまで、保護者が参加できる形式で開催される場合もあれば、子どもたちだけで行う会となる場合もあるでしょう。各園の実情や保護者のニーズに応じて、柔軟に対応されています。
保育園の入園に必要な物
保育園の入園式を迎えるに当たり、必要な物はあるのか気になる方もいるでしょう。保育園の入園準備には、子どもの園生活のために必要な物を適切にそろえることが大切です。入園前に必要なアイテムを計画的に準備すると、スムーズな園生活がスタートできます。
入園式に必要な物
入園式に子どもと一緒に参加する場合は、通常の持ち物に加えて、お出かけグッズも用意すると便利です。入園式で長時間を過ごすために必要な物を、以下のリストを参考に漏れがないように準備してください。
- カメラ、ビデオカメラ
- メモを取る道具
- 資料を入れるバッグ
- スリッパ
- おむつ
- おしりふき
- タオル
- 着替え
- 汚れ物用の袋
- 飲み物
- おもちゃや絵本(小さめの物)
入園式の前日までに、必要な持ち物をしっかり準備しましょう。また次の節で紹介する、入園後に必要な持ち物も事前に確認しておくと、スムーズに園生活を始められます。
【監修者・礒部はるかのアドバイス】
入園式では、スマホやカメラで子どもの様子を撮影する保護者がたくさんいます。途中でバッテリー切れにならないよう事前に充電するのはもちろん、充電器も持参しておきましょう。また入園式の後に書類や案内が配布される可能性もあるので、クリアファイルを持参しておくと安心です。
入園後に必要な物
園により必要な持ち物や準備する物が異なるので、入園説明会でしっかりと確認しておくことが大切です。特に着替えやバスタオル、パジャマなどは、園の方針によって要件が違うので、メモを取りながら丁寧に確認しましょう。
一般的には、以下の持ち物が必要です。
- おむつ
- おしりふき
- バスタオル(お昼寝時使用)
- ハンドタオル
- コップ
- パジャマ
- 着替え(上下セット2-3組)
- 食事エプロン
- 哺乳瓶
- 水筒
- 連絡帳(園支給の可能性あり)
保育園では、子どもの持ち物全てに名前を書く必要があります。名前の記入がないと、同じような物を持っている他の子どもの物と混ざってしまい、区別が付かなくなってしまう可能性があります。
持ち物が多いので、入園前に余裕を持って名前書きを始めることがおすすめです。おむつには名前スタンプ、洋服には名前シールを活用すると良いでしょう。これらの道具を上手に活用すると、名前書きの手間を大幅に削減できます。
入園式で気を付けたいポイント
入園式では、気を付けたいポイントがあります。事前にポイントを押さえれば、当日は落ち着いて参加でき、家族にとって心温まる一日となるでしょう。
<入園式で気を付けたいポイント>
- 撮影は保育園の規則に従う
- 先生や他の子どもの保護者ともコミュニケーションをとる
撮影は保育園の規則に従う
写真撮影を禁止している保育園もあるので、事前に園からの案内や入園のしおりなどで確認しておくことが大切です。特に、ビデオ撮影には別途規定が設けられている場合もあるので、注意しましょう。
撮影の際は周囲に配慮して、式の邪魔にならないような場所で行ってください。他の保護者の迷惑や式の進行を妨げることのないよう、適切な立ち位置を心掛けることが重要です。
撮影したデータをSNSなどで公開する際は、映り込みに配慮してください。特に他の子どもや保護者が写っている場合は、投稿を控えるか、顔にモザイクを入れるなどの対応を検討しましょう。
式の様子を投稿する際は、保育園の方針に従うことを忘れないでください。
先生や他の子どもの保護者ともコミュニケーションをとる
入園式は子どもの様子ばかりに意識が向きがちですが、式典自体がメインイベントです。園からの重要なお知らせや説明が多くあるので、しっかりと集中して話を聞きましょう。
また前述した通り、先生や他の保護者とも積極的に交流を深めておくことをおすすめします。入園後の園生活をスムーズに始めるためにも、この機会に良好な関係作りを心掛けることが大切です。
入園に関する不明点や気になることがあれば、その場で先生に質問して疑問を解消しましょう。
まとめ
保育園の入園式では、子どもも保護者も清潔感のある服装を心掛けることが大切です。子どもの服装は、動きやすさを重視しながらも、特別な日にふさわしい見栄えの良い物を選びましょう。ただし、過度に華やかな装いは避けてください。
保護者の服装はフォーマル過ぎず、かといってカジュアル過ぎない、バランスの取れた装いを心掛けましょう。
入園式は子どもの成長を祝う記念すべき日であり、家族の思い出として残る大切な一日です。その日にふさわしい装いで臨むことで、より素敵な思い出となることでしょう。
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よくある質問
0歳児や1歳児の場合は普段着で良いのでしょうか?
0歳児・1歳児の場合は、基本的には普段通りの動きやすく、着替えやすい服装で問題ありません。この時期の子どもにとって、慣れない環境でのストレスを軽減することが非常に大切です。
もしフォーマルな要素を取り入れたい場合は、普段着にワンポイントを加える程度にとどめましょう。例えば、襟付きのロンパースを選んだり、蝶ネクタイやリボンなどの小物を取り入れたりする程度が良いでしょう。素材も吸湿性や通気性の良い綿素材などを選び、子どもの快適さを最優先に考えてください。
ママの服装はどのような色味を選ぶと良いですか?
ママの服装には明るい色を取り入れると、晴れやかな雰囲気を演出する上で効果的です。派手すぎる色や蛍光色のような強い色味は避け、パステルカラーやベージュ、淡いピンクやブルーなど、優しく柔らかな印象の色を選ぶと良いでしょう。
また明るい色のトップスやワンピースに、ネイビーやグレーなどの落ち着いた色のジャケットやカーディガンを羽織ると、全体のバランスが整い、上品な印象になります。子どもの服装との調和も考慮しながら、明るくも落ち着いた色合いを選ぶことがポイントです。
入園式に必要な持ち物で、特に忘れてはいけないものはありますか?
入園式に必要な持ち物は、カメラやビデオカメラ、メモを取る道具、資料を入れるバッグなどが挙げられますが、子どもに関するもので特に忘れてはいけないのは、おむつやおしりふき、タオル、着替えです。
慣れない環境での子どもの体調変化に対応するため、これらのアイテムは必ず持参しましょう。また飲み物やお気に入りのおもちゃなど、子どもが安心できるものもあると良いでしょう。
保育園によっては、スリッパや汚れ物を入れる袋などが必要になる場合もありますので、事前に保育園から配布される持ち物リストをしっかりと確認し、漏れがないように準備することが大切です。
監修者情報

礒部はるか
保育士資格・幼稚園教諭一種免許状を保有。大学卒業後、学童・児童館にて保育士として従事。その後、保育園にて乳幼児クラスを担当。現在は複数の保育メディアにてライター・編集者・監修者として活動。子育て中の保護者の悩みに寄り添った情報発信を心がけている。