映画の世界は私たちに、日常にはない体験や、新鮮な感動を与えてくれます。子どもたちにとってもそれは同じ。しかし見せ方によっては、逆に悪い影響を与えてしまうことがあるため注意が必要です。本日は映画を通じて子どもたちの知識や体験を増やし、創造力や好奇心を刺激するためのポイントをまとめました!
映画が子どもに与える良い影響を知ろう!
子どもたちにとって、映画を見せることにはどのようなメリットがあるのでしょうか?まずは映画がもたらすステキな効果を見てみましょう。
- 想像の世界が豊かになる
- 絵本と同様に、子どもたちの発達段階にふさわしい映画作品は、子どもの想像力を豊かにしてくれます。映画の場合は、ストーリーに加えて、映像の動き、豊かな音楽なども加わるため、日常ではできないような、いわば疑似体験ができ、子どもたちの想像の世界をより広げてくれるでしょう。
- 知識を増やし、好奇心を刺激する
- 映画ならば、実際には行くことができない、海外や宇宙なども見ることが可能です。映画に触れることで、子どもの世界が広がり、そのことが知識を増やしたり、好奇心を刺激するきっかけにもなるでしょう。
- 感情体験を豊かにする
- 映画を見ながらワクワクドキドキしたり、泣いたり、ホッとしたり…そういった感情の体験も映画を見ることにおいては大切です。さまざまな作品に触れ、感情の体験を増やしてあげることで、感受性の豊かさにもつながっていくでしょう。
- コミュニケーションのきっかけになる
- 大人と一緒に映画を見ることで、内容について話し合ったり、感情を共有したりといった、双方向のコミュニケーションのきっかけにすることができます。子どもの発達には、この対人とのコミュニケーションがとても重要。会話を交えながら作品の世界をより豊かにしていきましょう。
映画が与えかねないデメリットに注意して!
- 2歳以下には映像メディアはオススメできない?
- アメリカンの小児科学会などは、2歳児以下に映画やDVDなどの映像メディアを見せることを推奨していません。それはこの時期には双方向のコミュニケーションが必要なこと、また映像メディアを見せることによる効果が実証されていないためです。一概に見せてはダメということはありませんが、映像に頼りきりにならないようにしましょう。
- 見せ方によっては言語や社会性が遅れることも
- 統計的に、1日に4~5時間テレビを見る子どもは、言語が遅れる傾向があると言われています。ただし、これは過度に映像コンテンツを見せ続けた場合、そして一方的な情報提供だけになっている場合です。適度に見せること、大人も関わりながら双方向のコミュニケーションを取ることが大切です。
- 6歳以下は3D映像に注意!
- 日本弱視斜視学会の医師によれば、斜視の素因を持つ子どもの場合、物を立体的に見る力が完成する6歳までに3D映像を見ると、ごくまれに斜視になる可能性があるとのことです。また、左右の視力に差がある場合などは、目の疲れや、ものが2重に見えるなどの影響が出る場合があるため、注意が必要です。
- 内容は大人がしっかり吟味して!
- 子どもにとって暴力的なシーンや、怖いシーンは刺激が強いもの。怖いシーンも一種の経験となりますので、一律にNGとは言えませんが、ストレスが睡眠障害を引き起こしたりすることのないよう、映画の内容は事前に大人が確認しておくと良いでしょう。
子どもにオススメの映画5選!
では、ここからは子どもに見せたい映画ランキングでも上位にランクインしている作品から、特にオススメの5作品をご紹介しましょう。
トイストーリーシリーズ
アンディの大のお気に入りのカウボーイ人形ウッディ。しかし誕生日に新型のアクション人形のバズ・ライトイヤーが現れて…おもちゃたちの友情、アンディの成長、大きくなっておもちゃを手放す日が来るということ、ものを大切にするということ…夢中になるストーリーの中に、大切なエッセンスがたくさん詰まった、編集者もイチオシの作品です。
【監督】ジョン・ラセター
【出演】唐沢寿明、所ジョージ ほか
となりのトトロ
おなじみ、宮崎駿監督の『となりのトトロ』。田舎に引っ越してきたサツキとメイが、不思議な生き物トトロと交流するファンタジー映画です。子どもの頃にしかできない不思議な2人の体験に、好奇心をかき立てられます。季節感を感じる素晴らしい背景画や音響も想像力を刺激してくれることでしょう。
【監督】宮崎駿
【出演】日高のり子、坂本千夏、糸井重里 ほか
怪盗グルーの月泥棒
史上最大級の泥棒、怪盗グル―は、ひょんなことから孤児の3姉妹と一緒に暮らすことになり…ハラハラする物語に夢中になりながらも、家族や人と人との絆の温かさを自然と感じられる作品です。見終わったらぜひ感想を語り合ってみて。
【監督】ピエール・コフィン、クリス・ルノー
【出演】笑福亭鶴瓶、山寺宏一 ほか
あらしのよるに ~ひみつのともだち~
映画版は「きずな編」「出会い編」の2部構成になっています。嵐の夜に山小屋に逃げ込んだヤギのメイ。そこにいたのはオオカミのガブ。立場も種族も異なる2人の友情に、とても心温まる物語です。子どもたちにも、友だちの大切さを教えてあげたいですね。
【監督】杉井ギサブロー【原作】きむらゆういち
【出演】中村獅童、成宮寛貴、林家正蔵 ほか
それいけ!アンパンマン 夢猫の国のニャニイ
不思議な卵の夢を見たメロンパンナちゃん。翌朝ベッドの上にあったのは夢で見た卵でした。生まれてきた子猫をニャニイと名付け、かわいがるメロンパンナちゃんでしたが、ニャニイは夢の国でネムネムの実を食べないと消えてしまうことがわかり…。ニャニイを育て、守ろうとするメロンパンナちゃんの母性にも似た強さ、出会いと別れ…物語のラストには、心が洗われるようなメッセージが込められています。
【監督】矢野博之
【出演】戸田恵子、西村知美 ほか
【オマケ】休日は映画館に行ってみては?
「子どもと一緒に映画館に行ってみたいけれど、ぐずらないか心配…」そんな時に活用したいのが子ども連れ専用のシアター。子どもが泣いたり騒いでしまっても大丈夫なうえ、照明は明るめ、音響は控えめ、など子どもが映画を安心して楽しめる工夫がたくさん!お子さまのいる方は、休日にお出かけしてみてはいかがでしょう。
MOVIX【ほっとママシネマ】 | |
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料金 | 1,200円 大人1名につき補助席1席付 3歳未満無料/3歳以上800円 |
開催日 | 劇場や作品によって異なる |
予約 | 予約制。定員になり次第受付終了 |
TOHOシネマズ【ママズクラブシアター】 | |
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料金 | 大人は通常料金 ひざで鑑賞する子どもは無料 座席が必要な場合3歳以上一律1,000円 |
開催日 | 毎月1~2回木曜開催 |
予約 | 劇場窓口からのみチケット購入可能 |
リンク | TOHOシネマズ【ママズクラブシアター】 |
編集者より
編集者も子どもの頃、大好きな映画がありました。登場人物と一緒にいるつもりで、いろいろな景色を見て、体験をして…。日常では得られない経験がそこにはあふれていました。
子どもに映画を見せるうえで大切なのは「与えっぱなし」にしないこと。どんなに優れた作品であろうと、人と人とのコミュニケーションがなければ、リアルな成長には結びつかないでしょう。映画を一緒に見て、共に笑ったり、子どもの心の成長を見たり、会話のきっかけにしたり…ぜひそういったコミュニケーションを通じて、映画の体験を発達につなげていってくださいね!
参考文献・サイト
- ハピママ
- 子育てパパがなにかやらかしています。
- Benesse教育総合研究所|次世代育成研究室
- 日本小児科学会|こどもの生活環境改善委員会
- お役立ち情報|情報ものしり帖
- mamari|妊娠・出産・子育ての疑問を解決するママ応援サイト