貧しい人たちのために身を捧げ、インドでホスピスや児童養護施設などを開設したマザー・テレサ。彼女の献身的な生涯においては、多くの名言が残されています。今日はその中から、子どもたちの育ちに関わるうえで、大切な視点を持った7つの名言をご紹介します。
マザー・テレサってどんな人?
名前は知っているけれど…マザー・テレサってどんな人なの?…そんな方のために、まずは彼女の生涯について、簡単におさらいしてみましょう!
現在のマケドニアのスコピエ生まれ。カトリック教会の修道女で、修道会「神の愛の宣教者会」の創立者です。
「飢えた人、裸の人、家のない人、体の不自由な人、病気の人、必要とされることのないすべての人、愛されていない人、誰からもケアされない人のために働く」ことを目的に活動。
インドで「死を待つ人々の家」と呼ばれるホスピスや重病患者のための施設、児童養護施設などを設置。活動はインド国外にも広がっていきました。
ケアをする人の状態や信仰を問わない献身的な活動は、高く評価され、ノーベル平和賞など多くの賞を受賞しています。彼女の活動を引き継ぐメンバーは現在4500人以上。133の国と地域で活躍しています(1910―1997没)。
子どもの育ちに関わる中で大切にしたい7つの名言
“今”を大切にしよう
- 昨日は去りました
- 明日はまだ来ていません
- 今日があるのみ
- さあ、始めましょう
子どもたちは日々めざましく成長しています。今の子どもたちに精いっぱい向き合う視点は大切ですね。
優しい心を全身で伝えよう
- 親切で慈しみ深くありなさい
- あなたに出会った人が皆、前よりももっと気持ちよく
- 明るくなって帰れるようにしなさい
- 親切があなたの表情に、眼差しに、微笑みに
- 温かく声をかける言葉にあらわれるように
- 子どもにも、貧しい人にも
- 苦しんでいる孤独な人すべてに
- いつでもよろこびにあふれた笑顔を向けなさい
- 世話をするだけでなく、あなたの心を与えなさい
子どもたちが愛情を肌で感じるには、心に抱く愛情を表現することも大切です。声や眼差しや接し方で、それを子どもたちに伝えることができたらステキですね。
挑戦を続けよう
- 神様は私たちに
- 成功してほしいなんて思っていません
- ただ、挑戦することを望んでいるだけよ
これは子どもを見守る姿勢にも、保育士さんとして業務にあたる姿勢にも関わる言葉です。成功しないからダメ…ではなく、チャレンジすることこそ、大切なのでしょう。
姿を見せることで教えよう
- 説教してきかせても
- それは人とふれあう場にはなりません
- ほうきをもってだれかの家をきれいにしてあげてごらんなさい
- そのほうがもっと雄弁なのですから
ただ言って聞かせるだけではなく、自らの姿を持って学ばせる…とても背筋の伸びる思いがしますが、子どもたちは大人の言動をよく見ています。気を付けたいものですね…。
与えるものは多くなくていい
- 大切なのは、どれだけ多くをほどこしたかではなく
- それをするのに、どれだけ多くの愛をこめたかです
- 大切なのは、どれだけ多くを与えたかではなく
- それを与えることに、どれだけ愛をこめたかです
何でも与えてあげることは、時に子どもたちから、成長の機会を奪ってしまいます。愛情を持てばこそ、与えるものは少なくても良い、ただし優しい目でいつも見守ってあげることが大切ですね。
心のこもった言葉かけを
- 短くて口に出しやすい言葉でも
- 心のこもった言葉はある
- そんな言葉はいつまでも心の中に輝き続ける
「ありがとう」「頑張ったね」「大丈夫」とても短い言葉ですが、自分の中で思い出に残っている場面はありませんか?心を込めて発した一言を、人は感じ取れるもの。大人に対しても、子どもに対しても、心から伝えることはとても重要なことです。
微笑みを忘れずに
- 誰かに微笑みかけること
- それは愛の表現であり
- その人へのすばらしい贈り物となるのです
誰かにふっと微笑みかけられるだけで、緊張がほぐれることがあります。笑顔で接すること、常に…というのは難しいかもしれませんが、忙しい時や辛いときこそ、微笑みの大切さを思い出したいですね。
編集者より
マザー・テレサの名言のひとつに「あなたは、あなたであればいい」というものがあります。忙しい現代社会。他者からの評価やプレッシャーの中で、つい本来持つ優しい感情を忘れてしまいがちですが、そんなときは深呼吸。今回ご紹介した名言が、あなたらしい心を取り戻すきっかけになりますように…。