保育ノウハウ

こどもの日を盛り上げる製作レシピ~兜・こいのぼり・折り紙など保育に活かせるアイデア満載!~

こどもの日製作編

「こどもの日」は子どもたちの健やかな成長をお祝いする年中行事。そんな「こどもの日」にちなんだ楽しい製作遊びは、子ども達に行事の意味を伝えることや、季節感のある保育の環境づくりに役立ちます。

今回は、こいのぼりや兜、柏餅など、こどもの日にピッタリの製作レシピを紹介していくとともに、子ども達の成長を見て感じることができる、ステキな壁面装飾のアイデアも紹介します。

ぜひ保育園や家庭で作ってみてくださいね!

年齢別!こいのぼりの製作アイデア

まずは、年齢別に楽しめるこいのぼりの製作アイデアを紹介していきましょう。

【0~1歳】にじみ絵と手形のこいのぼりピック

こいのぼり製作
低年齢の園児さんには、手形や手軽にできる製作技法を利用して、かわいいこいのぼりピックを作ってもらいましょう!

【材料】
・色画用紙
・障子紙(白い画用紙でも可)
・ストロー
・絵の具(スタンプ台でも可)
・水性サインペン
・金色の折り紙
・子どもの写真
・両面テープ
・のり
・ハサミ

◇パーツを切り出す

パーツ
まず、色画用紙をこいのぼりの形に切ります。

パーツ
土台のサイズにあわせて、目のパーツも切り出しておきましょう。

◇手形をとる


子ども達の手形(足形)をとり、絵の具が乾いたら形に沿って切り抜きます。

誰のものかわかるように裏面などにしっかり名前を書いておきましょう!

◇障子紙にサインペンで着彩する

にじみ絵
障子紙または白い画用紙に、水性のサインペンや色鉛筆でぐるぐると円をかくように色をつけていきます。複数の色を使って描くと、にじませたときにきれいなグラデーションになります。

◇水でにじませる

にじみ絵
水を含ませたスポンジやティッシュペーパーをやさしく押し当てて、インクをにじませます。よく乾かしたら手形と同じくらいのサイズに切り抜いておきましょう。

水を張ったトレーにさっと通す、濡らしたブラシの先をはじいて水滴を飛ばすなど、やり方を変えればにじみ方も大きく変わります。子どもの発達の段階に応じてアレンジしてみましょう。

◇こいのぼりの台紙にパーツを貼りつける

こいのぼり
パーツが揃ったら、写真のようにこいのぼりの土台にのりで貼りつけていきます。

◇裏面に両面テープを貼る

こいのぼり
すべてのパーツを貼ったら、裏返してこいのぼりの頭側の端に両面テープを貼ります。

◇ストローにこいのぼりを取りつける

こいのぼり
両面テープのはくり紙をはがし、ストローに貼りつけます。

◇てっぺんに飾りをつければ完成!

こいのぼり
画用紙に金の折り紙を貼って作った飾りを、ストローの先端に取りつけます。飾りは2枚作っておき、ストローの表裏から挟み込むように貼ると、しっかりと固定できます。

最後に飾りの部分に丸く切った子どもの顔写真を貼れば完成です!

てっぺんの飾りはストローの先端をガードする役割も果たします。安全のためにもかならず取りつけるようにしましょう。

【2~3歳】ぺたぺた楽しい!こいのぼりメダル

こいのぼりメダル

手先が器用になってくる2・3歳児には、シール貼りの要素を取り入れたこいのぼりメダルはいかが? メダルの土台はにじみ絵やマーブリングなどで鮮やかに仕上げましょう。

【材料】
・色画用紙
・水性サインペン
・おりがみ(丸シールを半分に切ったものでも可)
・金色の折り紙
・子どもの写真
・穴あけパンチ
・のり
・ハサミ
・リボン

◇メダルの土台を作る

こいのぼり
まず、厚紙に画用紙を貼って丸く切り抜き、メダルの土台を作ります。

◇こいのぼりのパーツを作る

こいのぼり
色画用紙でこいのぼりのパーツを作っておきます。

◇土台にサインペンで絵を描く

メダル
つぎに、メダルの土台ににじみ絵を描いていきます。まずは好きな色の水性サインペンでぐるぐると円を描いてみましょう。


描き終わったら、ティッシュペーパーを丸めて作ったたんぽに水を含ませ、ポンポンと優しく叩き、インクをにじませていきます。終わったらよく乾かしましょう。

◇こいのぼりを貼りつける


土台がしっかり乾いたら、あらかじめ用意していたこいのぼりのパーツを貼りつけます。こいのぼりだけでもOKですが、写真のように竿やてっぺんの飾りなどをつけるとより本格的に仕上がります。

◇貼り絵でうろこ模様を作る

こいのぼり
折り紙や半分に切った丸シールをうろこに見立てて、こいのぼりの体にペタペタと貼りつけていきましょう。

メタリックやオーロラ柄など、光沢のある折り紙を使うとより華やかに仕上がります。

◇リボンや顔写真を飾って完成!

こいのぼり
うろこをつけ終わったら、メダルの上部に穴あけパンチで穴をあけ、リボンを通して結びます。余ったスペースに子どもの顔写真を貼れば記念に残るメダルの完成です!

【4~5歳】トイレットペーパーの芯を使った壁飾り

こいのぼり
4・5歳の子ども達には、ちょっぴり難易度の高い製作にチャレンジしてもらうのもよいでしょう。

立体的な壁飾りは保育室の壁面を飾るのにもピッタリ!素材を変えたり、工程を増やしてみたり……子ども達の発達状況にあわせてアレンジしながら、製作を楽しみましょう。

【材料】
・色画用紙
・トイレットペーパーの芯……2本
・おりがみや包装紙など
・麻ひも
・カッターナイフ(キリなども可)
・のり
・両面テープ
・ハサミ
・リボン

◇トイレットペーパーの芯に画用紙を貼る

トイレットペーパーの芯
まずはトイレットペーパーの芯にのりまたは両面テープで画用紙を貼りつけます。貼りにくい場合には両面テープを使うとしっかりと定着させることができます。

◇上下に小さな穴をあける

穴をあける
芯を横向きにし、その上下にそれぞれ2ヶ所(合計4ヶ所)、カッターナイフやキリなどで小さな穴をあけます。

この工程までは保育士さんがあらかじめやっておくと、製作がスムーズに進められるでしょう。

◇うろこになるパーツを作る

うろこ
画用紙やきれいな包装紙などを小さくカットして、土台に貼りつけるうろこのパーツを作ります。

短冊状に細長く切っておいたものを子ども達に小さくカットしてもらう、ちぎってもらうなどすると、より個性的で楽しい作品に仕上がります。

◇土台にうろこを貼りつける

うろこを貼る
うろこのパーツを、のりで土台に貼りつけていきます。あとで目のパーツを貼るため、頭の部分は5分の1程度うろこを貼らずにおきましょう。

◇切り絵を作る

切り絵
折り紙を4分の1の大きさにカットし、そのうちの1枚を3回三角形に折りたたみます。

切り絵
折った状態のまま、ハサミで自由に切り込みを入れます。

切り絵
開くとステキな模様の切り絵ができあがります!できあがったら半分に切っておきましょう。

◇パーツを貼りつけて糸を通す

こいのぼり
切り絵をこいのぼりの尾びれの部分に貼ったら、あらかじめ作っておいた目のパーツも貼りつけます。

すべてパーツを貼り終えたら、緋鯉の本体に開けておいた穴に麻ひもを通し、緋鯉から2cmくらい上の部分にそれぞれ結び目を作ります。

◇真鯉をひもに通して結ぶ

こいのぼり
真鯉にも同じように麻ひもに通し、ひもを中央でまとめて結びます。

◇リボンを飾って完成!

こいのぼり
最後に麻ひものうえからリボンを結べば完成!余った麻ひもはリボンの少し上で縛り、縛った上をハサミで切り落としましょう。

子どもの写真などを一緒に飾ってもステキな装飾になるよ!

画用紙でカンタン!カッコいい兜の作り方

兜
つづいて画用紙を使って立体的な兜を作ってみましょう。飾るだけでなくかぶって遊ぶこともできます!

【材料】
・色画用紙
・金または銀のおりがみ
・和柄のおりがみ(柄のないものでも代用可)
・ハサミ
・のり
・あごひも(毛糸や手芸用ゴムなど)

◆黒い画用紙を丸く切り抜く

兜制作過程
まずは本体となる黒い画用紙を円形に切り抜きます。後で立体に加工するので、コンパスなどを使って、正確に円を下描きするようにしましょう。

◆円錐状に組み立てる

兜制作過程
丸く切った画用紙の中心に向かって切り込みを入れ、切った部分を少し重ねて円錐状に組み立てます。組み立てたらしっかりとのりづけしましょう。

兜制作過程
まずは兜のてっぺんに本体と同じように円錐に加工したパーツを取りつけましょう。写真のように少し切り方を変えてアレンジすると個性的な兜に仕上がります。

兜制作過程

◆吹き返しを作る

兜制作過程
兜の横に取りつける「吹き返し」と呼ばれるパーツを作ります。だいたい本体の半径と同じ高さで長方形を切り出し、それより少し小さく作った青色の画用紙を上から貼ります。

兜制作過程
それをくるっと丸めて端を合わせて張り合わせたら、片側に好きな形に切った飾りを貼りましょう。

◆鍬形(くわがた)を作る

兜制作過程
つづいて兜の特徴でもある鍬形を作ります。黄色の画用紙を鍬形に切り抜きましょう。(鍬形は好きな形にアレンジしてもOKです!)

兜制作過程
曲がらないように中央を山折りにします。

◆中央の飾りを作る

兜制作過程
鍬形の中央に飾るパーツを作ります。今回は本体同様に円錐状に組み立てた灰色のパーツに、黒い画用紙と銀色のおりがみで作った飾りをつけましたが、デザインは自由!オリジナリティのある兜に仕上げましょう。

子ども達の写真を飾ったり、にじみ絵やクレヨンで描いた絵などを飾っても成長の記念になるホィね!

◆組み立てる

兜制作過程
写真を参考に、各パーツを組み立てていきましょう。部屋に飾る場合には、あごひもを本体の裏にテープで貼って中央で結べば完成です!

かぶって遊ぶ場合は、安全のためにあごひもはつけずに楽しんでね!

本物みたい?!柏餅の作り方

柏餅
おままごとなど、子ども達の遊びにも役立つ柏餅を作りましょう。

【材料】
・色画用紙
・ティッシュペーパー
・白いお花紙
・ハサミ
・のり
・クレヨン
・セロハンテープ

◆画用紙で柏の葉っぱを作る

柏の葉
緑色の色画用紙を2つ折りにし、写真のような柏の葉の形に切り抜きます。

柏の葉
クレヨンで葉脈を描きます。

◆お餅を作って葉っぱにつける

柏餅
ティッシュペーパーを2~3枚ほどまるめ、それを白いお花紙で包んで、テープでとめます。のりや両面テープで柏の葉っぱに貼りつけましょう。

◆子どもの写真を貼って仕上げをすれば完成!

柏餅
お餅が貼れたら柏の葉の内側に子どもの写真を貼りましょう。葉が閉じられるよう、お餅の上部1ヶ所と写真部分の1ヶ所にそれぞれセロハンテープを貼り、写真の上には粘着面を外にしてくるりと巻いたテープをつけます。
完成品
テープを取りつけることで、本物のようにしっかりと柏の葉を閉じることができるようになります!

今回紹介した兜や柏餅の製作は、遊びにも応用できるホィ!
遊びのアイデアについては、関連記事をチェックしてみてね!

【製作物を使った遊びのアイデアはコチラ】

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兜と鯉を作ろう!折り紙の折り方

製作よりも短時間で楽しめる折り紙は、ちょっとした保育の空き時間に楽しむのにピッタリ!ここではこいのぼりと兜の折り方を紹介します。

◆こいのぼりの折り方

こいのぼり
まずはカンタンでかわいいこいのぼりの折り方を紹介していきましょう。

こいのぼりの折り方
まず折り紙を三角形に折ります。

こいのぼりの折り方
いったん開いて中央の折り線に向かって写真のように折ります。

こいのぼりの折り方
縦に半分に折ります。

こいのぼりの折り方
写真の袋状になった場所を開きましょう。

こいのぼりの折り方
広げた部分をつぶすようにして折ります。

こいのぼりの折り方
反対側も同じように折ります。

こいのぼりの折り方
左側から右側へ開くようにします。

こいのぼりの折り方
写真のように、開くときれいなひし形ができます。

こいのぼりの折り方
ひし形の右側を縦半分に折ります。

こいのぼりの折り方
横の中央線に沿って谷折りにします。

こいのぼりの折り方
中央にある「ヒレ」のような部分を右側に折って倒します。

こいのぼりの折り方
ヒレを半分くらいのところで手前に折ります。

こいのぼりの折り方
尾の部分を中割り折りにします。

こいのぼりの折り方
クレヨンなどで目やうろこの模様を描けば完成です!

◆兜の折り方

兜の折り方
つづいてこどもの日の定番、兜の折り方を紹介します。

兜の折り方
まずは写真のように三角形に折ります。

兜の折り方
さらにもう一度三角形に折ります。

兜の折り方
先ほど折った部分を開き、中央の線に向かって折ります。

兜の折り方
折ると写真のように四角形ができます。

兜の折り方
下半分を上方向にに折ります。

兜の折り方
写真のように、中央3分の1くらいのところで谷折りし、兜の鍬形を作ります。

兜の折り方
下側に重なるうち上の折り紙1枚を写真のように手前に折ります。

兜の折り方
余った矢印の部分をもう一度手前に折ります。

兜の折り方
下部の三角形の部分を兜の内側に折り込んで完成です!

兜の折り方
金銀の折り紙で飾りを作れば、より本格的な兜が作れます。

【壁面】子どもの写真や手形・足形を使った壁面飾りアイデア

最後にこどもの日の楽しい雰囲気を演出してくれる、壁面飾りのアイデアを紹介します。「子ども達の成長を喜ぶ日」という行事の目的に沿った、ステキな保育環境を作りましょう!

◆個性が光る!兜の壁面飾り

子どもの壁面飾り
子ども達の写真にかわいい兜をかぶせてみましょう。子ども達には好きな色の兜、好きな形の鍬形飾りを選んでもらい、自分だけの兜を作ってもらいます。

色も形もさまざま、個性豊かな兜をかぶった子ども達が、保育室を笑顔あふれる空間にしてくれます。

「こどもの日」などの文字や、大きな兜の壁面などと一緒に飾り、こどもの日らしい雰囲気を演出しましょう。

行事が終わったらラミネート加工して、保護者にプレゼントしてもいいホィね!

◆大型こいのぼりの壁面飾り

こいのぼりの壁面飾り
クラス全員の手形(足形)を取って、大きな真鯉を作ります。クラスの人数が多い場合には、鯉を複数作って泳がせても楽しいでしょう。

子どもの人数により、鯉の大きさを調整しましょう。人数が少ない場合には周囲に緋鯉や子鯉を配置する、子ども達の顔写真をあわせて飾るなどすると、にぎやかで楽しい雰囲気が演出できます。

編集者より

こどもの日
「去年は使えなかったハサミが、今では上手に使いこなせるようになった」「小さかった手形がずいぶん大きくなった……」子ども達の製作物には、そんな成長が感じられる要素がたくさん詰まっています。

ママ・パパにとってはもちろんですが、そんな子ども達の成長は、保育士さんにとっても嬉しいものでしょう。

製作物を保護者に披露する際には、ぜひ子どもの頑張る姿や、去年と比べてできるようになったことなどを伝え、家庭とも子どもの成長の喜びを共有できるとよいですね。

子ども達が一生懸命作った製作が、忘れられない成長の思い出の一片となりますように!

参考文献・サイト

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