就職活動において最大の難所ともいえる「面接」。採用内定を獲得するためにも、しっかり対策を立てて、万全の状態で挑むことが大切です。しかし、「面接官は何をチェックしているのだろう」「どんな質問をされるのだろう」と疑問に思ったり、不安に感じたりしている方も多いのではないでしょうか。
今回は、これまで多くの保育士さんの面接に同行したプロのキャリアアドバイザーのアドバイスをもとに、面接官が注目する5つのポイントについてご紹介します!
面接官はこれを見る!面接時にチェックされる5つのポイント
面接官は、「応募者の人柄」や「社会人としてのマナーが身についているかどうか」、「園の雰囲気に合うかどうか」など、短時間の面接でさまざまな点に注目しています。
中途採用での保育士の面接においては、とくに次の5つのポイントが注目されます。
- 【面接官が新卒保育士の面接で注目するポイント】
- (1)人柄のよさ・コミュニケーション能力
- (2)熱意・積極性
- (3)職場の雰囲気や環境に合うかどうか
- (4)今までの保育者としての経験・知識
- (5)退職理由・転職理由
ではここからは、それぞれのポイントについて、面接官がどのような点を見て求職者の評価を行うのか、詳しく見ていきましょう。
【ポイント1】人柄のよさ・コミュニケーション能力
子どもたちや保護者と信頼関係を築くうえでは、人柄のよさは欠かせない要素のひとつ。年齢や経験を問わず、注目されるポイントと言えるでしょう。
その人柄の評価に大きく関わってくるのが、コミュニケーション能力があるか、社会人としてのマナーが身についているかという点です。
笑顔と明るい応対を心がけ、単に用意した文章を棒読みするのではなく、きちんと面接官に「伝えよう」という意識をもって、対話するように意識しましょう。
もちろん時間厳守や挨拶、清潔感のある身だしなみなど、社会人として最低限のマナーを守っていることも重要です。とくに中途採用の場合には、基本的なマナーは「身についていて当然」と捉えられるものと考えましょう。
人柄の素晴らしさが採用に結びつくケースは、とても多いです。保育園の面接で一番大切なのは、明るく素直で、ハキハキと応対できることです。笑顔がなかったり、暗い受け答えをしているようでは、なかなか採用には結びつかないでしょう。
- 【面接官はここを見ている!】
- ・基本的なビジネスマナーが身についているか
- ・笑顔や明るさは見られるか
- ・好感が持てる態度・身だしなみであるか
- ・質問に対して誠意をもって受け答えをしているか
人柄・コミュニケーション能力を問う質問
人柄やコミュニケーション能力をチェックするために、質問されやすいのは次のような内容です。
- 自己紹介をお願いします
- あなたの長所、短所を教えてください
- 友人と一緒にいる時のあなたのポジションは?
- 保育士を目指したきっかけはなんですか?
不採用になりやすいのはどんな人?
人柄、コミュニケーション能力の面で、不採用になってしまうのは、次のような場合です。
- 笑顔が少なく、暗い
- 貧乏ゆすりや髪の毛を頻繁にさわるなどの癖がある
- 話し方や態度がネガティブ
- 質問に対してかみ合っていない回答をする
- 面接官の質問を遮るなど、話をよく聞かない
- 話が長く、一方的である
【ポイント2】熱意・積極性
熱意があるか、積極性があるかという点も、面接官が注目するポイントのひとつ。とくに経験の浅い保育士さんの場合に重視されますが、経験の長い場合であっても、チェックされるポイントといえるでしょう。
これからどのように成長していきたいのか、将来のキャリアプランについてどのように考えているのかなど、保育士としての自分の目標がしっかりとしていること。そして、その目標に沿った志望動機があることで、保育士としてのポテンシャル(成長の可能性)の評価は、ぐんと高くなります。
面接官は、みなさんの「これから保育士として頑張っていくんだ!」という前向きな姿勢を評価します!
- 【面接官はここを見ている!】
- ・志望動機はしっかりしているか
- ・目指す保育士像があるか
- ・目標の実現に向けて具体的にどのような取り組みをするか考えているか
- ・積極性があり、「教えてもらう」という受け身の考え方でないか
- ・長期的なキャリアプランを持っているか
熱意・積極性を問う質問
熱意や積極性があるかどうかをチェックするために、質問されやすいのは次のような内容です。
- 今後のキャリアプランを聞かせてください
- 将来どんな保育士になりたいですか
- その目標のためにどのようなことに取り組んでいきたいですか
- 志望動機を教えてください
- 数ある求人の中で〇〇保育園を志望する理由はなんですか?
不採用になりやすいのはどんな人?
熱意・積極性の面で、不採用になってしまうのは、次のような場合です。
- 入社後のビジョンがなく受け身である
- 目標に対して具体的にどうしたいか考えていない
- ホームページを見ればわかるようなことを質問する
- どのような保育がしたいかが曖昧で、自分の考えがない
- 目標の方向性が、園の方針と異なる(園の情報分析不足)
【ポイント3】職場の雰囲気や環境に合うかどうか
採用・不採用を判断するうえで、非常に重要な役割を果たすのが、その保育園の雰囲気や環境に、求職者が「合うかどうか」という点。
一見すると面接官の感覚的な評価で、対策の取りようがないようにも思えますが、ここまでお伝えした「人柄の良さ・コミュニケーション能力」「熱意や積極性」などがきちんとアピールできることで、面接官が「合わないな」と思う要素を減らすことができるでしょう。
また、園や運営元のホームページや応募要項などから、保育方針や求める人物像などを理解しておくことで、「ふさわしくない回答」を避けることができます。
面接官に「うちの園に合う!」と感じてもらうためには、ある程度の努力と準備が必要だと心得ておきましょう。
保育園側だけでなく、求職者も、最後は感覚的に入職する園を決めている印象が強いです。それだけ「合う・合わない」という感覚は重要だと言えるでしょう。
- 【面接官はここを見ている!】
- ・職場の雰囲気にマッチしているか(例:にぎやかで明るい園なのに求職者が落ち着きすぎているなど)
- ・条件面の考え方に園の希望との不一致はないか
- ・保育観が園の方針と大きく異なっていないか
- ・職場の人間関係にうまく溶け込めそうか
職場の雰囲気や環境に合うかどうかを問う質問
職場の雰囲気や環境に合うかどうかをチェックするために、質問されやすいのは次のような内容です。
- あなたの考える保育のあり方とは?
- 仕事をするうえで大切だと思うことはなんですか?
- どのような場面で仕事のやりがいを感じますか?
- 友人はあなたをどんな人だと言いますか?
ミスマッチを防ぐためにも、園がどのような考え方で保育園を運営しているのかは、事前にチェックしておこう!
不採用になりやすいのはどんな人?
職場の雰囲気に合うかどうかという面で、不採用になってしまうのは、次のような場合です。
- 求職者の個性が園の雰囲気やほかの保育士と合わない
- 求職者の保育観と園の保育方針にずれがある
- キャリアに対する考え方が、園の考え方とずれている
- 既存の職員とうまくやっていけないリスクがある(例:リーダー気質が強すぎるなど)
【ポイント4】今までの保育者としての経験・知識
新卒と中途の大きな違いとして、「保育士としての経験の有無」が挙げられます。中途採用の場合には、即戦力を求められている場合もあり、いままでの保育士としての経験や知識をアピールすることは、大きなポイントになるでしょう。
- 【面接官はここを見ている!】
- ・求める経験・スキルのレベルに達しているか
- ・今までどのような点に力を注いで保育にあたってきたか
- ・経験をふまえ、今後どのような保育をしていきたいか
- ・即戦力として活躍できる人材か
保育者としての経験や知識を問う質問
今までの保育士としての経験や知識をチェックするために、質問されやすいのは次のような内容です。
- 今までの保育経験について教えてください
- 仕事のやりがいを感じた瞬間は?
- 前職で力を入れたこと(大変だったこと)はなんですか
- 前職での成功体験と失敗体験を教えてください
- 保育者としての経験やスキルを今後どう活かしますか?
- あなたの考える保育の理想のあり方とは?
- どのような保育士になりたいですか?
入職したら、さらに経験を積んで、そこから学んでいきたいという謙虚な姿勢も忘れないようにしましょう!
不採用になりやすいのはどんな人?
保育者としての経験・スキル不足で、不採用になってしまうのは、次のような場合です。
- 園が求める経験やスキルに到達していない
- いままでの経験から、保育士としての成長が見られない(受け身・他人任せなど)
- 「失敗したことはない」など、信憑性に欠ける
- スキルアップに対する考え方が、園の考え方とずれている
【ポイント5】退職理由・転職理由
退職理由・転職理由は、中途採用の面接において、もっとも注意深くチェックされる項目のひとつ。「どうして前職を辞めたのですか?」「なぜ転職を希望するのですか?」といった質問は、面接官に必ず問われると言っても過言ではありません。
面接官は、求職者に対して「入職後に活躍できる人物なのか」「採用しても、またすぐに転職されてしまうようなリスクがないか」をチェックしています。
転職回数が多い、保育士以外の職種などを転々としているなどの場合には、今回だけではなく、今まで転職した理由や、キャリアビジョンに一貫性があるかどうかなど、厳しい目でチェックされることは覚悟しておきましょう。
- 【面接官はここを見ている!】
- ・転職によって実現したいことは何なのか
- ・今までの経歴に一貫性はあるか
- ・不満や愚痴ばかりで転職を繰り返していないか
- ・退職理由と転職理由とのつじつまは合うか
- ・就職後すぐに辞めてしまうリスクは高くないか
退職理由や転職理由を問う質問
退職理由や転職理由をチェックするために、質問されやすいのは次のような内容です。
- 前職を退職された理由はなんですか?
- なぜ転職しようと思ったのですか?
- この転職で実現したいことはなんですか?
不採用になりやすいのはどんな人?
退職理由や転職理由が原因で、不採用になってしまうのは、次のような場合です。
- 退職理由と志望動機にまとまりがなく、説得力がない
- 経歴に一貫性がなく、将来に対する考えが浅い
- 短期間で転職を繰り返している
- 転職回数が多く、その理由についての説得力がない
編集者より
限られた時間のなかで、自分の魅力や、やる気を伝えなくてはならない面接。せっかくの魅力も、伝え方を間違えたり、うまく伝えきれなかったりすれば、採用につながりにくくなってしまいます。
「面接官はこの質問で、自分の何を見ようとしているんだろう」と面接官の視点を意識しながら、どんな質問をされても対応できるよう、しっかりと対策を練ることが大切です。
皆さんも、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしながら、面接に向けて準備を進めてみてくださいね!
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