就職・転職ガイド

保育士さんのための自己分析方法6選~転職で私らしい働き方実現のために~

転職活動のスタートラインともいえる自己分析
「何のためにするのかイマイチよくわからない……」「どんなやり方をするべきなの?」と思う方も多いようです。
本日は転職を考えている保育士さんやこれから保育業界を目指す方に向けて、自己分析をするメリットとその基本的な方法についてお伝えしていきます。

たくさんの保育士さんの転職を成功に導いた元保育士キャリアドバイザー(以下、CA)によるアドバイスもあるのでぜひ参考にしてみてくださいね。

「そうだ、転職しよう……」と思ったら自己分析を


「そもそも自己分析って何?」「保育士の転職でも自己分析は必要なの?」そう考える保育士さんもいるかもしれません。
現職や家事と並行して行う転職活動は効率的に行うことが重要です。
自己分析で、自分の保育観や仕事に求めるもの、目標などがはっきりすれば、価値観に合わない求人を探し続けたり、応募書類が書けずに悩んだり……ということを避けられます!
この他にも自己分析をするメリットがあります。

転職活動で自己分析をする4つのメリット
・自分がどんな価値観を持っているか考えることで、希望条件が絞り込める
・今までの経験業務やスキルの棚おろしができる
・職務経歴書や志望動機の作成、面接時に役立つ
・転職後のミスマッチを防ぐ

転職を考えたら効率よく動くためにもまず、自己分析から取り掛かってみましょう。

「子どもが第一、保育士は献身的であるべき」という風潮が強かった保育業界。
しかしこの保育士不足の時代、保育士さんにとっては様々な園から自分にピッタリの働き方を選べるようになり、園自体も「保育士さんを大切にしよう」という風潮が高まっています。
だからこそ自己分析に取り組み、「自分の理想や実現したいこと」を考えてみても良いかもしれないですね。

キャリアアドバイザーが教える「ぜひ考えてほしい!」自己分析のポイント

大変な仕事ですが「それでも子どもと関わる仕事がしたい!」と意欲が高く、自分の好きなことをしっかりともっている方が多い印象です。
その思いを志望の園にきちんと伝えましょう!
そのためにも子どもと接したときに考えた・感じたこと、そして自分で行動・改善をしたこと具体的なエピソードとして語れるとよいですね。

エピソードの深堀り方法はこちらこちらで詳しくお伝えします。

また、自己分析は「わかりやすく伝えるための整理」と気楽に考えてみてください。転職の時に大切な志望動機書や面接で話す内容につながってきます。

特に希望やこだわりがないんです……」という方ももちろん安心してください。
ご相談いただければキャリアアドバイザーがあなたにぴったりの職場をマッチングします!

ここからは、そんな敏腕キャリアドバイザーが教える「自己分析で考えてほしいこと」を紹介します。

長期のライフプランを考える

ぜひ検討して欲しいのが「今この状況」のことよりも長期的な人生プランです。

まずは「私はこのまま園長になりたいのかな? それともいずれ自分で保育園をたてたいのかな?」という理想の保育士としてのキャリアを描くこと。
さらに、「子どもと一生付き合っていきたい。それならば結婚や出産しても働き続けられるところがいいな」といった女性ならではのキャリアイベントについてもリアルに考えてみてください。

もう一歩踏み込んで「これだけは譲れないこと」を考えてみて

「私にはどんな職場が理想か」というよりも「何が譲れないか」を突き詰めてもらうとよいかもしれません。

◆「給料が第一!」と思っていた保育士さんの転職失敗エピソード
ある保育士さんは「私は残業などが多くて大変でも給料の高い園が良い!」という希望のもと、転職をしました。
しかし残念ながらしばらくしてその園も退職することに……。
その理由は「保育の方針が合わなかった」からというもの。転職した園では園長先生が「こういう教育をすべき!」というのがはっきりしていて、子どもを強く叱るといったことが起きていました。
いくら給料が高くても、それだけは許せなかった……

その保育士さんにとってはお金だけでなく、子どもへの接し方が保育士として働く上で大切にしたいことだと気づきました。

転職を考える際には、給料などの条件ばかりを考えてしまいがちです。
しかし、子どもを相手に働く以上、普段の保育の中で「こんなことが嫌だったな」「この保育方針は合わなさそうだな」と気づくことはあるでしょう。その気持ちを見つめ、大切にしてください。

自己分析をすると普段自分では気づけなかった本当に大切にしたいことが分かることがあるよ。ネガティブな感情できごとにこそぜひ目を向けてみてね。

保育方針などは面接で直接聞くのも手

なかなか保育方針や子どもへの接し方などは園のホームページからは分かりづらい部分はありますが、面接の場面で以下のように聞くことはできます。
【質問例】
私は子どもがいたずらをした時にはまず『なんでこれをしたの?』と子どもに聞いた上で、解決できることだったらしていく……というように対応するように心がけています。
こちらの園(または園長先生)なら、子どもがそのようなことをした時どういう対応をされますか?

園としても聞かれ慣れていないことなので、普段の保育の様子や園で本当に大切にしている保育方針がうかがえるはずです。

自己分析をした際に「譲れないこと・許せないこと・嫌だったこと」をメモしておき、面接用の質問リストにしておいてもよいでしょう。

「理想の園」を探す前に現在の収入の確認を

実は「自分の収入」をきちんと把握できていない保育士さんが多いって本当ホィ!?
はい、そうなんです。
手取りは分かっても額面でいくらもらえているか、社会保険料はどれくらい引かれているか、ボーナスは何か月分なのかは転職を考える際にはぜひ確認しておいて欲しいですね。
その上で、より高い給料が欲しいのか、多少給料が下がっても自分の理想とする保育を実現できる園に行きたいのかも考えていきましょう!

自己分析方法①過去~現在を知る「自分史」を作ろう【シート付】


ここからは、自分の過去・現在・未来を考えるために王道の自己分析方法を紹介していきます。

まず、価値観を探るために取り組みやすいのが過去の経験の振り返りです。
その際に役立つのが「自分史」作りです。

下の図のように今までにあったできごとを思いつくまま書き出してみましょう。「こんな音楽に夢中になった」など小さなことでも構いません。保育士を目指すきっかけになったできごとを書いても役立ちます。

※クリックで拡大します

書き出したら、自分の価値観に影響したと思われる出来事をピックアップし「その時どう感じたか」「その出来事が今の自分にどう影響を与えているか」を書いてみましょう。

【できごと】
(例)母が忙しく、早くから保育園に通っていた

【感じたこと・考えたこと】
(例)最初は寂しかったが先生がいつも遊んでくれて、そのうち同年代の子とも仲良くなり家族のようだった。

【今の自分にどう影響を与えたか】
(例)あの時寂しいのに気付いて遊んでくれた先生のように、子どもの気持ちにそっと寄り添うフォローができる保育士になりたいと思っている。 

自分史作成用のシートを用意したのでよろしければ実践してみてください。

・Excel 自分史シート
・PDF 自分史シート

「自分には自由保育が合っているのではないか」となんとなく考えている場合でも、「本当に自由保育がやりたいのかな?」と自分に問いかける形で考えてみると、より深い自己分析になりますね。
もしかしたら、保育方針について考えるきっかけとなるできごとが過去にあったかもしれないね。エピソードがあるとより志望動機も説得力を増すよ!

自己分析方法②現在~未来を知る「3つの視点」でなりたい自分に

次に未来の自分に目を向けてみましょう。なりたい自分の将来像を分析してみると、自分が何を大切にしたいか=価値観がわかってきます。

価値観を明確にする3つの視点

将来像を明確にするためには、以下のような3つの視点がヒントになります。

◆3つの視点

【Be】どんな人間・保育士になりたいか
【Have】 何を手に入れたいか(評価や収入)
【Give】社会や人にどんな影響を与えたいか

①と②は自らの欲求を満たすための価値観になり、③は社会貢献的な目標を持つ価値観となります。他人にどう受け取られるかは気にせずに思いつくまま書いてみてくださいね。

(例)
【Be】子どもの心の変化に気付き、サポートできる保育士になりたい
【Have】社会福祉士の資格もとりたい、感謝されたい、家族との時間も大事にしたい
【Give】第二の家族のような環境を子どもに与えてあげたい 

自己分析方法③「キャリアの棚おろし」で強みと課題を見つけよう


転職活動が学生時代の就活と大きく異なるのが「キャリアの棚おろし」の必要性です。
中途採用の場合は現場の経験がある「即戦力」として期待されることが多く、業務上であなたの強みとなるものや将来の目標に対する課題(弱み)などをきちんと理解しておくとよいでしょう。

ここは、履歴書に書く自己PRはもちろん、保育士さんが転職でつまづきやすい職務経歴書にも関わる部分です。
配属にも影響する可能性があるのでしっかり行いたいですね。

園が特に気にするポイントは何歳クラスの担任をしていて、何人の子どもをみていたのか」、そして「主任や学年リーダーなどの経験の有無」です。
それぞれの経験のエピソードを思い出しておきましょう。

またご経験次第では応募できる求人が増えたりCAが給料アップのための交渉をすることも可能です!

仕事での成功体験から強みを知ろう

業務において成功した事例を書き出してみましょう。「人より優れている」必要はありません。保護者から感謝された、先輩からほめられたなど実際の評価があるならばベストですが、自分の中で計画、実行し改善できたことでも構いません。

事例が集まったら「なぜ成功したのか」「どのような経験や能力が役立ったのか」を考えてみましょう。さらに「どのような価値観が根底にあったか」を考えれば成功体験と価値観との結びつきも見えてきます。

(例)
【成功した事例】
…Aちゃんは折り紙が苦手だったが、折り方を歌にして教えてあげることで口ずさみながら折れるようになった。歌を他の子にも教えてみんなで楽しそうに折り紙を折るようになった。


【なぜ成功したのか】
…Aちゃんは歌が大好きということを知っていたため。


【役立った能力】子どもの得意や不得意を把握して接し方に配慮する能力。


【成功の土台になった価値観】
…子どもの心の変化に気付きサポートできる保育士になりたい。
(いつもは楽しそうなのに工作の時間つまらなそうな表情をするのが放っておけない)

上記の例ならば、子どもの表情の変化に気づける、個々の得意・不得意を保育に活かせる…といった「強み」が見えてきます。

特に主任や園長を目指す場合、ここで取り上げるトピックは「私一人でこんなに頑張った!」ということよりも、周りと協力したり自身が仲介して何かを成し遂げられた経験を挙げられると、マネジメントする人としての信頼を得られます。
ぜひ、意識してみてください。

仕事での失敗から弱みを知ろう

今度は、失敗した経験を挙げ、それに対して「なぜ失敗したか」「どんな経験や能力があれば解決できたのか」を書き出してみましょう。自分の弱み(課題)が見えてきます。
また「失敗や短所に対してどう反省して、乗り越えようと努力したか」ということはアピールポイントにもなるのです。

(例)
【失敗した事例】
…園児の記録や連絡帳の記入などに時間がかかりすぎ、非効率だと指摘を受けた。


【なぜ失敗したのか】
…子どもにじっくり向き合いたい気持ちが強く妥協ができなかったため。時間管理が出来ていなかったため。


【不足していた能力】
…限られた時間の中で仕事の組み立てをする能力、作業を効率化する能力。

上記の例ならば、一人ひとりに向き合いすぎる傾向にあるために、時間の管理がおろそかになる、妥協が出来ない…といった「弱み」が見えてきます。

よくみなさんにアドバイスするのが「自信がないことやネガティブなことは正直に伝えていいよ」ということです。
ただ、失敗をどう乗り越えたのか、どう自分なりに受け止めて反省し改善していこうとしているのかを伝えられるとよいです。
ネガティブなだけで終わってしまうのはマイナスな印象を与えてしまいます。
反対に向上心がある方はどの職場でも好まれますね。

自己分析方法④診断ツールを使ってみる


客観的・科学的な視点を取り入れるために性格診断などの自己分析ツールを試すのも手。
WEB上で無料で診断できるものもありますし、ハローワークの就業支援セミナーなどでもツールを使用した自己分析講座を実施しています。

ここでは無料のおすすめ診断ツールを紹介します。

●日本エニアグラム学会「簡易タイプ診断」
「エニアグラム」は動機や思考から9タイプの性格がわかります。人とのコミュニケーションの取り方の参考にもなります。
https://www.enneagram.ne.jp/about/diagnosis

●16Personalities
こちらの診断は自分の性格が海外風のキャラクターとなって紹介されるので、楽しくチェックができ、親しみやすいです。
https://www.16personalities.com/ja

「自分のことをなかなか言葉で表せないな」と困った際のヒントにもなるかもしれません。

自己分析方法⑤時には他者の意見も参考に!

強み・弱みというのは個人の価値観ですので、時には自己評価が過大・過小になっていないか他者に意見を聞いてみることも大切です。自分では認識していなかった強みも発見できるかもしれませんよ!

家族や親しい友達、職場の同僚などからどんなイメージをもたれているか聞いてみましょう。

「聞く相手がいない・見つからない」という場合は、ぜひキャリアアドバイザーに相談してみてください。みなさんのエピソードを丁寧にヒアリングして、強みや弱み、どんな園で働いたら理想を実現できそうか、一緒に考えていくこともできます。

【番外編】自己分析方法⑥「書くことが苦手……」という方に、ビジュアル化で自己分析


ここからは、「文章を書くことが苦手」「自己分析が進まないな、他の方法はないかな」と感じている方に、図式化したり画像を使って簡単に自己分析を出来る方法をお伝えします。

マインドマップ®で連想ゲームのように楽しく自己分析


マインドマップ®とは中心のキーワードから連想する単語(ワード)をどんどんと書いていく手法です。
アイデアを出したり、会議で意見をまとめたりする際に使われるのが一般的ですが、自己分析にも用いることができます。

たとえば中心に「自分」と置いて、そこから「短大ー保育学科ーゼミー心理学」「就職ー異年齢保育ー家族のような保育」など、思いつくままにどんどん広げていきます。
キーワードは自由です。「趣味」などの枝があっても良いですね。
文章で書かないので、芋づる式にいろいろなエピソードや感情を思い出すことができるでしょう。

コラージュで簡単自己分析


コラージュは雑誌などの切抜きや写真を切り貼りをしてひとつの作品を作り上げることです。
アートの技法の一種だけでなく、心理学の療法としても用いられています。
これは、言葉にならない理想の状況や潜在的にあった心の内側を表現することができるからです。

自分の好きなことや「来年、5年後、10年後にはどんな状態でいたいか」を考えながら、好きな画像を一枚の紙にまとめていきましょう。

さらにお手軽な方法としては、Pinterestなどを用いて好きな画像をどんどん保存していくことです。憧れの有名人や海外の「こんな場所で暮らしてみたい!」と思える画像などを保存していきましょう。

自然と自分が何を大切にしたいのかや理想の状況がわかります。
そして、ビジュアルとして印象に残るので、普段の生活でも「なりたい自分」を具体的なイメージとして意識することができ、モチベーションアップにもつながります。

編集者より


自己分析をやりすぎる必要はありませんが、あらためて自分の保育への思いを再確認するよい機会になるはずです。

自己分析に関わらず、お仕事に関して少しでもお悩みがあるようでしたら、一人で悩まず、身近な人やキャリアアドバイザーにも頼ってみてくださいね!
みなさんが幸せに子どもと向き合える環境が見つかりますように。

参考文献・サイト

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