近年は、保育ニーズに応える形で、各地で保育施設の開設が続いています。
この記事では、学校を卒業後に新設保育所への就職を決めた現役保育士Aさんへのインタビュー内容を紹介します。数多くの保育施設の中から新設の保育所を選んだ理由や、実際に新設園で働いて感じてきたことを伺いました。
新設園への就職を決めた理由
編集部:学校を卒業してからはじめての就職先に、今働いている新設保育園を選んだ理由はどういうものがあったのでしょうか?
Aさん:就職先を新設園に決めた理由は、新人、ベテラン関係なく同じような立場で、一から保育園をつくりあげていけそうだと思ったからです。
それから、誰でも一度は耳にしたことのあるような有名な企業による運営だったため、新設園であっても、不安なく働ける印象を持ちました。
お給料についても、就活当時は業界の水準について把握していませんでしたが、勤務園は他の園と比較しても給与が高かった印象があります。
給与だけではないと思いますが、他の園から転職してきた先生も複数人いたので、比較的保育業界の中では恵まれているのかもしれません。給与は、働き続けるのはもちろん、生活していくうえで、とても重要な条件だと思います。
はじめての就職で新設園を選ぶことに、きっと不安のほうが大きいのではないかと思う人もいるのではないでしょうか。
でも、どちらかというと期待度のほうが高かったというAさん。
「新人保育士でも積極的に発言や行動していきたい」という方は、新設園を勤務先の選択肢に入れることもオススメです。
新設園で働いてみて感じたこと
編集部:実際に新設園で働きはじめて、最初に期待していた「一から園をつくりあげていくこと」はできましたか?
Aさん:思っていた以上にできました。というより、せざるをえない環境だったというほうが正しいかもしれません。
就活中に思い描いていた新設園のイメージをはるかに超える、「園づくり」のための作業に追われましたので…。
とにかく毎日、「今この園に必要なものは何か」を考えて、必要なものを買い揃えるといった段階からのスタートでした。
さすがに保育理念はありましたが、保育方針や方向性、やり方すらも定まっていなかったので、最初は本当に戸惑いました。なにもかも前例がない中で進めることに、不安が尽きませんでした。
また、自分流のやり方がある転職組の先生たちは、今までの常識が通用しないという点で戸惑われていたように感じます。だから、ひとりひとりの保育の方向性がばらばらだった時期もありました。
ただ、職員間の人間関係については、期待どおりに比較的フラットな関係を築けています。
すでに完成している保育園のコミュニティに入る必要性がなく、保育士全員の関係性が同時にはじまったので。今この園に勤務して6年目ですが、この職場で仕事を続けられているのも、人間関係の良さがあるからだと思っています。
休日も一緒に、某アプリをするために集合するくらい、保育士の横のつながりは強いです。
横のつながりを築くという点では、できてから何年も経っているような保育園より新設園のほうがいいのかもしれませんね。
就職先に選んだ新設園の実態は、良くも悪くも、就活時に抱いていたイメージの期待以上だったというAさん。確かに方針というのは、最初から完璧に決定している園は少ないのかもしれません。
経験値が少ない保育士さんであれば、なにが必要なのかを洗い出すのすら難しいと思います。
仮にでもいいから理念を実現するために必要な方針や方向性などを運営側から提示してもらえたら少しは戸惑いも少なくて済んだのではないでしょうか。
また、横のつながりの強さに関しては新設園だからこその特徴ではないでしょうか。横のつながりがしっかりしていることで、フォロー体制も整っているそうです。
編集者より
働く保育園を選ぶ際に人間関係を重視するのなら、新設園はよく挙がってくる選択肢です。
コミュニティも含めて、みんなで一緒に作ることができるのは、新設園だからこそのやりがいとなるのではないでしょうか。もちろん、前例のない中手探りで園づくりをする難しさはあります。
でも、その難しさを共に乗りこえた同僚の存在は、「ただの新設園だった勤務先」を「長く働ける場所」に変えることだってできるかもしれません。
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