緊張する中で面接を終え、あとは結果を待つだけ…「あぁ、うまく伝えられなかったな…」と後悔することもありますよね。そんな時、面接後に企業に対してアプローチできるひとつの方法が、”お礼状を出す”ということ。必須ではなく、選考に必ずしも有利になるわけではありませんが、本日はこの”お礼状”の基本的な書き方と、企業に出す際のポイントをご紹介します!
面接終了から唯一できること…「お礼状を出す」
通常、面接を終えた後にできることはない…と思われがちですが、そんな中で求職者側から唯一、企業にアプローチできる手段が「お礼状」。必要性の有無については、採用担当ごとに考えが異なりますが、一般的には面接後にはお礼状を出すことが好ましいとされています。
- お礼状っていったい何?
- お礼状とは、面接に貴重な時間を割いてくださった採用担当者に対して、感謝の気持ちを伝えるための手紙のこと。通常はがきまたは封書で送付しますが、最近では即時性のあるメールなどで送ることも多くあります。
- 【お礼状を出す際のポイント】
□ 面接が終わったその日のうちに書く
□ 手書きの場合、白い無地の便箋・封筒を使う
□ 記入には黒のボールペンか万年筆を使う
□ 必ず忙しい中時間を割いてくれたことへのお礼を含める
□ 伝えきれなかったことやPRを少し書き添えても良い
□ 形式的な文章でなく、面接で感じたことなどを盛り込む
□ 誤字脱字や修正は厳禁!
お礼状は選考上必須ではないものの、採用担当者に感謝の意を伝え、自分の想いを伝える最後のチャンスでもあります。選考に大きく有利になる…ということはありませんが、例えばどちらを採用するか迷っている2人の求職者がいた場合に、礼儀正しく心のこもったお礼状が、採用担当の心情にわずかな差をもたらす…ということもあるかもしれません!
電話、メール、手紙…どれがいいの?
企業に対して面接のお礼を伝える際には、その手段も慎重に選ぶ必要があります。場合によってはせっかくお礼状を出したのに見てもらえない…逆に心象を悪くしてしまう…ということもありますので注意しましょう!
面接のお礼を伝える手段 | |
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電話 | 中には面接のお礼を電話でする、というパターンも聞きますが、基本的には好まれません。必ず対応しなくてはならず、忙しい場合などには迷惑になってしまうこともあるので、できるだけメールか手紙にするのがベター。 |
メール | 即時性があるのが大変魅力的な手段です。面接日程の調整などをメールで行っている場合などには、素早くお礼の気持ちを伝えられるでしょう。逆にあまりメールを使用しない企業では、確認が遅くなる場合もあります。 |
手紙 | はがきでも封書でも構いませんが、面接の内容などにふれる場合には必ず封書にしましょう。なお、印刷したものでも構いませんが、事務的な印象を与えるため、できれば手書きが良いでしょう。保育園などの場合には、業務上手書きの文書を作成することも多いため、自己PRの意味でも自筆が無難でしょう。 |
【メール&手紙】編基本のお礼状の書き方
ではここからは、実際にお礼状の書き方の一例をご紹介しましょう。メールと手紙では書き方も異なるため、ご自身に合った手段の書き方を参考にしてみてくださいね!
メールの場合
書き方のポイント | |
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宛先 | 事業所名と部署名、面接を担当してくださった採用担当者の名前を記入します。名前がわからない場合などは「採用ご担当者様」でもOK。 |
拝啓・ 敬具 |
お礼状には拝啓と敬具をつけます。必ずセットにし、敬具は本文の末尾、日付と氏名の前に書き入れます。 |
日付 | メールを出す日にちです。面接日と異なる場合には、本文で「○月○日に面接を受けさせていただきました○○でございます」などとしたうえで送信日を書くと良いでしょう。 |
敬語 | 保育園の場合には、書面で呼ぶ場合は「御園」ではなく「貴園」となります。 |
内容 | 本文の初めに、必ずお礼の気持ちを述べましょう。なお、見本は少々長めの文例ですが、メール文面の長さは相手のことを考えて、短めの方が良いでしょう。 |
手紙の場合
書き方のポイント | |
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方向 | 必ず縦書きで記入します。なお便箋に線が入っていてもかまいませんが、柄のついたものは避けましょう。 |
拝啓 | 文末の敬具とセットで使います。「拝啓」は一字下げずにそのまま書きます。拝啓の後に本文を続けずに改行する場合、本文の一字目は字下げを行いましょう。 |
内容 | 本文の中ほどでは、面接の感想や自己PRなども記入します。ただしあまりくどくならないよう注意しましょう。 |
結び | 本文の結び部分では、手紙の目的を書きます。 (例)略儀ながら 書中にてお礼申し上げます。 (例)とり急ぎお礼を申し上げたくお便りさせていただきました。 |
日付 | 手紙をポストに投函する日を記入します。本文より少し下げて書きます。 |
氏名 | 先方の担当者様の名前より下に来るのが原則です。 |
宛先 | 手紙形式の場合は、宛名が最後になるので注意しましょう。 |
こんなときはどうする?ヒント集
お礼状を書く際に困ってしまうことの多いお悩みをまとめてみました。実際にお礼状を書き始める前に、確認しておきましょう。
- ■郵送する時は折らない方がいいの?■
- 封書の場合には3つ折りにし、白無地の封筒に入れます。
- ■面接から1日経ってしまった…■
- 明確な決まりはありませんが、お礼状は原則として面接実施日、遅くとも面接翌日には出すようにしましょう。
- ■担当者の名前がわからない…■
- 分からない場合は宛名を書く際には「人事採用ご担当者様」としましょう。事業所長などが面接を担当してくださった場合には、ホームページなどで確認ができるケースもあります。
- ■面接官が複数いたらどうすればいい?■
- 宛名を書く際、連名にするならば、それぞれに様をつけるのを失念しないようにしましょう。ただし目上の方がどちらかわからない場合は、連名は避け、「人事採用ご担当者様」とし、「他の面接官の皆様にも宜しくお伝えくださいませ」などとするのが無難でしょう。
- ■面接が複数回…毎回送るの?■
- 複数の面接がある場合には、基本的に毎回送る必要はありません。都度送っていけないという決まりはありませんが、内容がほぼ同じならば、毎回送ることは避けたほうがよいでしょう。
- ■一文字間違えてしまった…修正テープはOK?■
- お礼を伝える文書に訂正は厳禁!失礼のないよう、手間でも書き直しましょう!
- ■人材紹介の場合は?■
- 基本的にはキャリアアドバイザーを介するため、お礼状は送らないことが多いですが、お礼の気持ちを伝えたいという時には、キャリアアドバイザーにその旨を伝え、添削などを行ってもらっても良いでしょう。
編集者より
以前知人がある会社の選考で不合格になった時、内定者は、面接直後に封書でお礼状を出していたそう。「採用担当の最後の決め手に、お礼状の有無が関わっていたら…」知人は少し惜しんでいました。
ただしお礼状は送ったからと言って、採用に大きく有利にはなりません。逆に心のこもっていないお礼状は、事務的な印象を与えたり、下心を見透かされたりするケースもあります。あくまでも感謝を伝えるためのツールとして、気持ちを込めて書くようにしたいものですね。
参考文献・サイト
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