待機児童問題がいまだ根深い昨今。
「子どもの預け先が見つからなくて職場に復帰できない!」
「やっと入れた保育園が遠くて、毎日お迎えが大変!」
仕事と育児の両立を目指す多くの女性が、我が子の預け先について切実なお悩みを抱えています。
そしてそれは、子持ちのママ保育士さんも同じこと。
自分の子どもの預け先を見つけないと、よそのお家のお子さんを預かれない……なんて、何とも世知辛い状況になっている方も多いのではないでしょうか。
そんな中で注目したいのが、「託児所あり」を売りにしている保育士求人。
子どもを職場に預けて働けるのは大きな魅力ですが、実は応募する前に気をつけておきたい点もあります。
今回は託児所完備の保育園で働くメリットと注意点をくわしくご紹介します!
保育士求人における「託児所完備」「託児勤務OK」とは?
保育士求人をチェックしている中で、「託児所完備」「託児勤務OK」といった表記を見かけたことはありませんか?
これは「勤務先や同事業者の運営する施設内に、従業員が利用できる託児施設を設けています」という内容を示すもの。
ほかにも「利用可能託児所あり」や「事業所内託児所あり」といった書き方で募集を出している園もあります。
自分の子どもを勤務先などに預けながら働けるので、「子育てしながら仕事も頑張りたい!」という保育士さんにとっては魅力的な求人であるといえるでしょう。
託児所つきの保育園で働くメリット
それでは具体的に、勤務先の託児所を利用しながら働くメリットにどのようなものがあるのか見てみましょう。
①預けやすい
勤務先の託児施設の場合、従業員の子どものための優先枠を設けていたり、通常の預かり定員とは別に定員枠があったりと、一般園よりも子どもを預けやすいケースがほとんどです。
また従業員の働き方に応じた預かり時間・曜日設定をしていることが多いため、お迎えの時間や休日の預け先に悩むことなく利用できるというメリットもあります。
産休・育休の取得率がまだまだ低い保育業界。
保育士さんのほとんどは「妊娠を機に一度退職して、出産後に改めてお仕事を探す」パターンで現場復帰を目指すことになります。
しかし認可保育所が受け入れ選考において高いポイントをつけるのは、産休・育休中で職場復帰のめどが立っている保護者とその子どもです。
保護者が求職中で仕事をしていないとなると、受け入れ選考では不利になってしまいます。このため待機児童が多い地域では、なかなか認可保育所に入れないケースも。
②送り迎えが楽
仕事と育児の両立を目指す上で、「子どもの送り迎え」をどれだけ楽にできるか? は欠かせない視点です。
朝早く起きて家事をやり、子どもを保育園に送ってから慌ただしく出勤。仕事も時短勤務で切り上げて、門限に間に合うようにお迎えに行く……。
家や職場から遠い園に子どもを預けてしまうと、こういった負担が毎日ついて回ることになります。
その点、託児所つきの保育園に勤めていれば、毎日の送迎がぐっと楽になります。
送り迎えの時間や労力をカットできるのは嬉しいポイントですね!
③安心して預けられる
託児勤務のメリットとして、「一般園に預けるより安心できる」という点も見逃せません。
まず、子どもを預けるのは勤務先であるため、子どものお世話を担当するスタッフや施設を管理する事業者について把握がしやすいです。
場合によっては休憩時間に様子を見に行ったり、授乳を行ったりすることもできるため、無理なく仕事と育児を両立できるでしょう。
また、子どもが急に熱を出したり体調を崩してしまったりしたときも、職場内の託児施設であればすぐに連絡を取れます。お迎えに行くのも時間がかかりません。
場合によっては早退して子どもを病院に連れて行くなど、臨機応変な対応がしやすいのも安心できるポイントですね。
④保育費用が安い場合もある
従業員が勤務先の託児制度を利用する場合、かかる保育必要の全額または一部を補助してもらえることがあります。
子育てには何かとお金がかかるもの。日々の保育料が少しでも節約できるのは大きなメリットですね!
どのような補助制度を打ち出しているのか、どの程度の支援をしてくれるのかは園によってさまざま。
入職する前に確認しておくとよいでしょう。
託児所あり求人の探し方
「託児所あり」の保育士求人を探すのに最も手軽なのがインターネット検索。
「保育士 託児所あり 東京都」など希望のキーワードを入力すると、各事業所の募集要項や、転職サイトの検索結果一覧が表示されます。
転職サイト内で絞り込み検索をしてみても、効率よく求人を探すことができるでしょう。
また保育士求人を専門に扱う人材紹介サービスに登録しておけば、希望条件に合わせた求人を紹介してもらえます。
専任のキャリアアドバイザーが条件交渉や面接日程の調整までサポート。育児で忙しいママ保育士さんにおすすめです。
「託児所あり求人」を見てみる
託児勤務をする上で注意したいポイント
子持ちの保育士さんにとって、さまざまなメリットがある託児勤務。しかし一方で、注意しなければならない点もいくつかあります。
それは求人に書かれている「託児所」が、必ずしも「自分の職場に子どもを預けられる」という意味だとは限らないこと。
複数の保育施設を運営しているような大手法人の場合、職場の中に託児スペースを設けているのではなく、職場とは別に従業員用の託児施設を用意しているケースもありえます。
その施設が家や職場から遠い可能性もあるため、事前にしっかり確認しておくことが大切です。
応募する前にしっかり確認! チェックリスト
希望の求人が見つかったとしても、焦って応募するのはNG!
下記のチェックリストを参考に必要な情報を集め、わからないところは問い合わせてしっかり確認するようにしましょう。
- 従業員向け託児施設の空き状況や利用可能年齢は?
- 託児場所はどこにある?
- 保育費用・延長保育料はかかる?
- 利用可能な時間・曜日は?
- マイカー通勤は可能?
- 残業や休日出勤はある?
そのほか、母乳育児がしたいなど個別の対応が必要な場合もよく相談しましょう。
「保育士の子どもの預かり支援」は今、かなり手厚くなっている!
託児所つき求人をはじめとして、昨今、多くの自治体や園が「保育士さんのお子さんの預かり支援」に注力しています。
厚生労働省が発表している「子育て安心プラン」にも同様の支援施策が含まれています。
これによって、国は自治体に「保育士さんのお子さんを優先的に入所させる」「入園できる可能性が高まるような点数づけを行う」といった配慮をするよう要求できるのです。
また2017年には、保育士さんが自分の働いている保育園に我が子を預けるにあたって、「他の園と同じように入園の対象とする」「他の子どもと扱いに差を設けない」ことを当該園に求める通知が内閣府より出されました。
参考:内閣府「保育士等の子どもの優先入所等に係る取扱いについて」(2017/09/29)
自分の子どもがいるクラスの担任にはならない……などの配慮は公平性の面から必要ですが、親子で登園して別のクラスに子どもを預け、そのまま保育の仕事に入るというスタイルが後押しされているのです。
編集者より
妊娠をきっかけに保育の現場から離れた保育士さんの中には、「自分の子どもを預けられる場所がないから復帰できない」とお悩みのまま、潜在保育士として過ごされている方も多いのではないでしょうか。
託児所ありの保育園なら、安心できる環境に我が子を預けながら、保育のお仕事に集中できます。
また送迎に時間がかからないので、朝早く起きる・仕事を早上がりする必要もないのも魅力的。
仕事も育児もどっちも大切にしたい! という保育士さんこそ、ぜひ再就職先に検討してみてはいかがでしょうか。
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